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2008年4月27日 (日)

毒物のコースAHLS:最近の私6

4月の最後のイベントはAdanced Hazmat Life Supportという毒物のコースを受けたことでした。田舎の私の町から都会の町へ出て行って受けました。

http://www.ahls.org/ahls/ecs/main/ahls_home.html

田舎町ではまずないですが毒物による災害に対応するためのコースです。思ったよりも座学ばかりでしたがためにはなりました。

医師のみならず救命士・病院幹部(医療関係ではない)ひともうけていて裾野の広さを感じました。かなり日本の事例(サリンや原子力発電所関連)がとりあげられていました。日本もこれらの教訓から学んではいますが米国の方がより活用しているような気がして少し残念に思いました。

日本では硫化水素の事件が多いようですが現場にしっかりと防御してはいらなかったり着衣をしっかりとらなくて病院で医療関係者に影響があったりと少し残念だなあと思いました。

http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2005dir/n2615dir/n2615_02.htm

大事な点

1.除染をしっかり場所をわけてすること(基本は現場でしっかりと着衣をとる必要ならば水または洗剤で洗う。洗剤が必要化は疎水性で決まる。)

2.現場に入るものは毒物の種類にもとづいて事故を防御すること。

2.ABCDにもとづいて治療すること。

3.解毒剤や毒物の代謝を促進するものがあるか考える。

などであったと思います。米国の人たちはいろいろな事象から原則を作って簡素化するのが得意ですね。いつかもうちょっとこのコースについて書いて雑誌にでも投稿したいと思っています。

2008年4月18日 (金)

USMLE Step3;最近の私5 

試験嫌いの私は結構先延ばしにしていました。私の住む州ではIMGは二年目にならないと受けられません。4月が臨床研究の月でまとまった時間が取れるので4月中旬に受けることにしました。

私の場合は内科などと違いスコアというよりも州免許のためにという側面が強いので、フェローシップにSTEP3が影響しうる科の方には参考にならないかもしれません。

以下に受かるためだけという観点から最低限?と思われることを書きます。

Crush Step 3: The Ultimate USMLE Step 3 Review (Secrets) Book Crush Step 3: The Ultimate USMLE Step 3 Review (Secrets)

著者:Adam Brochert
販売元:W B Saunders Co
Amazon.co.jpで詳細を確認する

新しくなったみたいですね。大体の人はこれを通読するみたいです。僕も大体通読しました。

http://www.usmleworld.com/

このサイトの問題をオンラインで解くのもお勧めです。私の場合は5日間で半分くらいしかとけませんでした。

順序としては問題を解きながら教科書をやった方が取っ付きやすいと思います。通読はいかに薄い教科書でも面倒ですが、問題をやって弱点が出たり正答率をみて焦ったりすると尻に火がつくものです。

そういう意味で受験日を設定して勉強するのが現実的です。間に合わなければ延長も可能ですし。

上記二つに少しめどがついたら

http://www.nbme.org/

こちらの模擬試験をお勧めします。正答はわかりませんが、本番の試験と似た難易度ではと思います。(USMLE worldは少し簡単。)プリントアウトして復習するのと苦手分野の強化に使えます。

CCS対策ですが、送られてくるCDをインストールして模擬のケースを全部といてみることをお勧めします。CCS自体は簡単なものが多くソフトウェアへの不慣れが不安を生み出す印象です。

上述のUSMLE worldに模擬ケースと対応があります。

First Aid for the USMLE Step 3 (First Aid) Book First Aid for the USMLE Step 3 (First Aid)

著者:Tao Le,Vikas Bhushan,Robert W., M.D. Grow,Veronique, M.D. Tache
販売元:McGraw-Hill Medical Publishing
Amazon.co.jpで詳細を確認する

時間があればこちらも利用されてもよいかと思います。巻末にCCSのケースがあります。

内科等でハイスコアを狙っている方は

http://www.studentconsult.com/usmle/

もご考慮されてはいかがでしょうか。私の友人は薦めていました。

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老舗のカプランのQbook、オンラインの問題集も試される人が多いようです。私の友人の評価ではUSMLE worldに少し劣るようです。

2008年4月15日 (火)

臨床研究:最近の私4

嵐の外科ICUシニアそして楽しかった旅行が終わったら現実へ。4月は臨床研究の月でした。

流れとしては

  • 一年目の最後にテーマと指導医を決める。
  • 研究プロトコールを書き始める。
  • 指導医とプロトコールを検討する。
  • 救急部内の臨床研究会議で発表し改善点などを指摘してもらう。(私の施設では救急部の全ての研究は救急部臨床研究会議を通らないといけないことになっています。)
  • IRB(Institutional Review Board:院内倫理委員会)にプロトコールを提出。
  • データ抽出。
  • エクセルシートにデータ打ち込みしてデータベースを作成。(これが一番つらいところですよね)。
  • データベース分析ソフトで解析。
  • 結果を確認。
  • 抄録を書く。
  • 学会に登録。

4月この流れのデータ抽出と打ちこみでした。ひたすらエクセルと電子カルテに向き合っての毎日でした。まだ紙カルテでないだけ大分よかったと思います。

どうなるかはわかりませんが、ひとまず抄録を提出したので義務を果たしたことになります。良かった良かった。

次の研究はもうちょっと効率良くできればと思います。頑張ぞう。

2008年4月11日 (金)

ヨセミテ・ロス:最近の私3

サンディエゴからexpressjetというやばそうな小さな飛行機会社にのってフレズノという町へそこから車でくねくね道をいってヨセミテへ。

トンネルを抜けると...そこは絶景でした。美しい渓谷に滝が見えて。

http://rochester.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_c404.html

初期米国の歴史はネイティブアメリカンと新規入植者たちの闘いですが、ここでも同じ構図があったようで、新規入植者たちはネイティブアメリカンのコミュニティを軍事力(とかけばなんだかですが、単に暴力的に)追い出してしまったと資料館で学びました。

割と小綺麗なホテルにとまれて結構充実しました。二日目は有名なmirror lakeというところまでちょっと歩いてこれまた絶景をみてきました。二泊三日と短い時間だったのと春で閉鎖されたところがあったのでまた再度訪れたいと思いました。

色々と考えて旅行予定を立ててくれた我が家の大蔵大臣に感謝です。また親の我侭に付き合ってくれた息子にも感謝。(彼は1歳になるまえに全米を縦横無尽に旅行しています。)

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旅の最終目的地はロス。我が家の大蔵大臣の親戚がおり、お世話になりました。とても素敵なおうちに短期の居候をさせてもらいとても助かりました。

ロスでは山頭火というラーメン屋にいったり、リトルトーキョーにいったりとこれまた日本三昧。久しぶりにいったサンタモニカも綺麗だった。そもそも実力不足で応募しなかったカリフォリニアですが、もっとだめもとで応募しておけばよかったかなあとちょっと後悔してしまうくらい素晴らしい景色でしたね。

http://rochester.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_bb31.html

2008年4月 7日 (月)

カリフォルニア:最近の私2

外傷外科が当直と当直明けの日々で嵐のように終わり、翌日から直ぐにバケーションでカリフォルニアに行きました。

貧乏レジデント一家の我々はサンディエゴまでの直行便が高くて買えずロス(ほぼ半額)から車で2時間かけていきました。途中でアウトレットによったらなんと気持ちよい気候であること!

心地よい日差しの中半そでサングラスで買い物をしている人々!これぞアメリカって感じでした。(じゃあミネソタは?)

http://rochester.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_1f7d.html

詳細はつれの日記に譲ります。現地の会社に勤める友人のご夫妻に大変お世話になりました。本当に感謝感謝。うにいくら丼を作っていただいて至福のひと時。懐かしい友人を旅先に訪ねることは本当に贅沢なことです。米国で信頼を勝ち取り大きな事業をまかされて全米を飛び回っている彼の姿はとても頼もしく見えました。他分野の人と話すといろいろと得ることがありますね。

二日目は美味しいパン屋さんでの朝食(と打とうとしたら当直と売ってしまった自分が悲しい:爆)。ポイントローマ、日本食スーパー、鶴橋という焼肉屋(八重山の友人の古郷の町と同じ名前)でした。素晴らしい景色で海軍病院時代に指導医の人たちがサンディエゴを懐かしいんでいた理由がよくわかります。カリフォルニアはスーパーも100円ショップもあり本当に便利でうらやましいですね。

三日目はサンディエゴの有名なシーワールドとラホヤに行きました。

http://rochester.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_e9df.html

天候にも恵まれて本当に素晴らしいサンディエゴ滞在でした。引退したら住んでみたいところですね。

2008年4月 2日 (水)

外傷外科・一般外科ICU:最近の私1

外傷外科・一般外科ICUでのシニアとしての一月もあっという間に終わってしまいました。これでいろいろ合ったICUのローテーション(合計5ヶ月)も終わり、残りは救急部か選択のみとなりました。

あーよかった。ほっとしました。他科ローテーションとなると一から人間関係を築かないといけないのでなんだか疲れます。指導医も科が違うと性格的に方向が大分違う人が多いのであわせるのもまた一苦労でした。

乱暴に気付いたことを書いています。

・米国の指導医の診療も個人差が大きい。

(メジャーな論文くらいは読んでいるのでそこだけはまあ一緒かというくらい。日本の経験ももう大分前になりますが、根拠のない経験診療や勘はこっちでもあるけど日本の方が遥かに多かった気はしますね。)

・家族とのコミュニケーションがいまいち。

(日本でも家族とのコミュニケーションがいまいちな指導医が多くて、研修医時代はその間に挟まれて逡巡したものでした。こちらもよくあります。特にチーム医療のため各チームの言うことの微妙な違いが患者家族の混乱を招きます。これを防ぐためにケアカンファレンスといって週に1,2度各チーム総出で話し合いをします。)

・ジュニアよりも体力的には楽だけど責任は重い。

(これは日本でも同様ですね。夜間の対応の一つ一つにサポートするエビデンスや判断の根拠をしっかり持っていないと翌朝やMandMで痛い目に合います。逆に難しい指導医も上記を抑えていれば話が通じることが多いです。日本では上記を押さえていも、とにかくだめだあ!、という場合もあったような。。。)

・SvO2はよく使う。Swan-Ganzは殆どない。

麻酔科が手術中にバンバンいれるため分野手術の術後ICUではみかけますがそれ以外にはあまりみかけません。

The National Heart, Lung, and Blood Institute Acute Respiratory Distress Syndrome (ARDS) Clinical Trials Network. Pulmonary-artery versus central venous catheter to guide treatment of acute lung injury. N Engl J Med 2006 May 25; 354:2213-24.

このような論文もあるみたいですし、敗血症では救急部で始めたら予後を改善する!?という(ICUでやっても?だった)Early goal directed therapyもありますから、肺動脈カテーテルよりも混合静脈血を測って蘇生の指標とするのがここ数年でますますはっきりしてきたのでしょう。

・看護師のレベル

(個人個人のモチベーションで大分ばらつきがあるのは日米かわららず。勤勉さ・献身的という意味では日本の看護師に軍配があがるか。ただ日本のICUの看護師は忙しすぎてバーンアウト寸前でちょっと一緒に働くのが厳しい方もいらっしゃった。こちらは12時間勤務週三回で日本の看護師の倍以上の給料をもらっているし、採血は採血テクニシャン、人工呼吸器は呼吸療法士といろいろと分業も進んでいているので日本ほどみんなぴりぴりしてはいないです。ページされていってみたらNEJMを根拠に質問しされたときは驚きました。)

・期待していなかったのに?素晴らしい集中治療の指導医に出会った。

(外傷外科の指導医たちはちょっと取っ付きにくい人や癖のある人が多いのですが、その中で非常に教育・研究・臨床・人格・チームワークこれら全てで高いレベルを保つ指導医に出会い驚きました。彼が責任者のときの2週間は計5ヶ月のICUの中で最も素晴らしい教育を提供してもらいました。チームの信頼関係もばっちりで色々と歯車がうまく回って快適でした。仕事における信頼関係の大切さを改めて再確認した瞬間でした。)

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