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2008年7月29日 (火)

7月 その4 災害医療

緊急招集(スタット・コール)―地下鉄サリン、救急医は見た Book 緊急招集(スタット・コール)―地下鉄サリン、救急医は見た

著者:奥村 徹
販売元:河出書房新社
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4月にAHLSという毒物のコースに出たときに、パラメディックから診療所のお医者さんまでいろんな医療関係者が参加する(日本よりも参加者の裾野が大分広いのではと思う。)中で米国のコースが日本のサリンによるテロや東海村の事件から一生懸命学ぼうとしているのを目の当たりにしてちょっと自分が恥ずかしくなりました。

ということで上記の本を購入し読みました。読みやすい文章でかなり現場の状況がわかる本でした。この教訓から日本が変わっていくべきことについての提言も非常に納得するないようでした。救急医を目指す医師は必読の本と思います。

災害医療については興味はあったものの明らかに勉強不足であったので今後もいろいろと勉強していきたいと思います。

ERマガジン Vol.5 No.2 (5) Book ERマガジン Vol.5 No.2 (5)

販売元:シービーアール
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災害医療のことを書いていたらMLで上記の本も良いというお勧めがありましたので購入して読みました。(沖縄から運んでいただいたS先生ありがとうございます。)

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いつもながら福井の林先生のまとめは本当にすばらしかったです。救急医たるものいつかは災害の最前線に立たされると思って日々研鑽をしたり、災害演習をしたり、STARTを復習したりしないといけませんね。

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http://www.normeca-asia.jp/product/5kunren.html

この本の中で紹介されていたエマルゴトレイニングシステムという災害医療のシミュレーションをするためのものです。

この開発者の先生が確か数年前の日本臨床救急医学会に講演にいらしていましたね。

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NBC災害・テロ対策研修事業という事業が放射線医学総合研究所・国立感染症研究所・中毒情報センターが協力して、DMATの研修を受けたチームを対象に行われているそうです。DMATの研修を受けられた病院は申し込みをご考慮されてはいかがでしょうか。

http://www.mhlw.go.jp/sinsei/chotatu/chotatu/kobetu/070326-1.html

募集に関する情報ですが残念ながら直接のリンクは見つかりませんでした。厚生労働省医政局指導課からの募集を受けて都道府県単位で行われるそうです。

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NBCについてですが、いかに情報を集約して分析、効率よく伝達するかが鍵になるとおもいますがサリンのときのように実際は大分難しいこともあるでしょう。

http://home.att.ne.jp/star/publichealth/gunzan.ppt

上記の公衆衛生ネットワークというサイトからの情報も参考になりますね。

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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E5%8D%B1%E6%A9%9F%E7%AE%A1%E7%90%86%E7%9B%A3

現在は内閣にも危機管理監という役職があるようですね。

災害大国である日本のシステムが洗練されて行政・消防・医療などが有機的に連携することができるようになるといいなあと心から思います。

実際問題的に大事なのは普段から救急のさかんな病院とそこに搬送する消防そして自治体が連携とりあったり机上や実際の演習を通して有事の想定をしたコミュニケーションをすることが大事なのでしょう。国の中枢での決定も大事ですが現場で顔の見えた有機的な関係が一番大事と思われます。

2008年7月21日 (月)

7月 その3

最近いろいろ忙しくってなかなかブログ更新できませんね。

http://rochester.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/1_4bff.html

7月前半にマウントラッシュモアやイエローストーンに行きました。

ヨセミテも凄かったし、カナディアンロッキーも凄かったけれど、イエローストーンは本当に凄かった。自然の壮大さが本当に堪能できました。

写真にご興味のあるかたは上記妻のブログをご覧ください。

2008年7月10日 (木)

医療用ヘリコプター:7月その2

2友人のKさんから紹介でした。私が以前お世話になった病院です。

院長先生のすばらしいリーダーシップと信念、そしてそれを後押しした理事長、すばらしいリーダーと協力した多くの医療スタッフの努力の結果の医療用ヘリコプターです。

http://www.youtube.com/watch?v=vunvK1ltGWw

搭乗医師のI先生は大分いい感じでしたね。テレビとか向いているタイプだったなあと改めて思いました。看護師さんもいつもながら落ち着いているなあと思いました。

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私が海軍病院にいたころなぜ沖縄は軍のヘリは自衛隊はとんでもドクターヘリは?という話をよくしていました。沖縄通の友人は制空権の問題とかがあってと教えてくれました。

しかしU病院にいって現院長先生にお会いすると一番は行政の姿勢であったとのことです。離島の多い沖縄で迅速な医療用ヘリコプターによる搬送が必要であることは自明なのですが自衛隊の搬送システムがあるということで議論が止まってしまうということのようでした。

自衛隊のヘリコプターの今までの沖縄の医療に果たした役目は計り知れないものがあります。しかし実際搭乗してみると満点のシステムとはいいにくいところがあります。まず登場医師は那覇のヘリポートまでタクシー。私が搭乗していた当時はヘリには医療器材はなく患者の容態に合わせて急遽院内のものを見繕ってタクシーに飛び乗るという感じでした。要請から出発まで1時間は必ずかかったと思います。

U病院でのヘリシステムになってから要請から出発までの時間はとても短縮されました。私が乗っていたころのヘリは少し小さめでしたが今はドクターヘリに使われている標準機を使われています。

今後もこのすばらしいシステムが県民の理解を得てますます発展することを願ってやみません。

がんばれU-PITS!!

2008年7月 6日 (日)

誰が日本の医療を殺すのか:7月その1

誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の知られざる真実 (新書y 180) Book 誰が日本の医療を殺すのか―「医療崩壊」の知られざる真実 (新書y 180)

著者:本田 宏
販売元:洋泉社
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昨年の夏に講演を聞かせていただきまた少し時間をとってお話をいただいた先生の書かれた本です。

非常によくまとまっていて勉強になりました。医療(国)の方向を決めるのは政治・行政(官僚)・そして民(医療なら医療提供と受療両方)が一体にならないと難しいということ、目先の負担や人気取りだけに終始せず長期的なビジョンを立てないとならないということ、がよくわかります。

私の友人に優秀な官僚が多く彼らのすばらしい才能と日々の激務を普通の医師よりも知っているほうと思います。それゆえ私は彼らをとても有能な頼れる存在と尊敬し信頼しています。

しかし、世の中にパーフェクトなシステムがないように官僚に頼りきった医療政策というのは残念ながら理想的と思えません。医師が医療提供側から責任を持って現場から意思決定参加していくことが大事と思います。今まですばらしい貢献をしてきた日本医師会ですが病院医療への貢献という点ではやはり限られていたのだと思います。

勤務医師は今非常に過酷な状況にありますが、だからこそ立ち上がって日本の医療の崩壊を最小限にする必要があるのだと改めて思いました。

追伸

特別会計260兆円という国会を経ずに決められる莫大な予算と医療費の30兆円とをしっかりと認識させないようにする財務省は巧みです。これを国民はもっと知らないといけません。

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