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2009年6月30日 (火)

お勧め1

http://www.mdcalc.com/

多くの方がご存知と思いますが上記のサイト便利です。米国の病院ではインターネットを使っての情報収集はかかせませんよね。
また、標準化のためのclincal decision ruleもこれまた欠かせません。

このサイトは凄いです。

肺塞栓のWells、PERC。
失神のSanFrancisco(追試での疑問の出ているルールですけど。これしかないんで傷害内ですがOESILは救急部で使うために作られたものではない。)
もちろんTIMIとかABCD2とかも。

メジャーなものは大抵カバーしてあり、計算してくれちゃうし楽チンです。

2009年6月21日 (日)

卒業が近づいて:手前味噌です

シニアレジデントは年間に講義を幾つかしないといけません。この前最後の講義を終えました。あーよかった。(実は別の題でやるはずだったのに、直前で変更を促されたりしてすったもんだがあったもので。)

数日後なんとなく郵便箱を空けたらプログラムディレクターからの手紙が来ていました。

Dear T:
Today's Grand Rounds on "International Emergency Medicine" was brilliantly conceived and poignantly delivered.  I was so moved by your thoughtful remarks on the issue.  Thank you for showing us examples, good and bad.  The example of the Japanese physician on the Pakistan/Afghanistan border is memorable and inspiring....

Of training young physicians, William J. Mayo said, "they give me of their dreams and I give them of my experience, and I get the better of the exchange."  Without question, he was right.  The privilege to play a small part in your training has been mine.  Thank you for your training with us and for giving so much of yourself to the institution, the residency, your colleagues, and most of all to our patients.  I look forward to years of friendship and collegiality, and will so enjoy watching your career develop over the years. Please keep in touch....

医者、用水路を拓く―アフガンの大地から世界の虚構に挑む Book 医者、用水路を拓く―アフガンの大地から世界の虚構に挑む

著者:中村 哲
販売元:石風社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

日本人の視点でみて国際保健を講義しました。米国人に大分にも通じたようで多くの人が講義の後に歩み寄ってくれて色々と感想をくれました。中村哲先生の素晴らしさを紹介できたのは良かったです。
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数日前に卒業式がありました。色々と不満も苦労もあったし、今日もシフトで色々とあったけれどこのように素晴らしい同僚・指導医に恵まれて素晴らしい研修を三年間受けたれたことはとても幸せであったと心から思います。もしもう一度機会があったらまたこのプログラムで研修を受けたいと心から思いました。

卒業式では、USNHほどではなかったですがビデオを作って指導医をモデルに大分いい寸劇を作ったので大爆笑でした。Appleのimovieというのは凄いソフトですね。

部長の先生が、「自分が成し遂げられることは限られている。自分が情熱的になれるものが何かを再確認してそれに向かうことが大事。」といったのが印象的でした。

最近、卒業が近づき、また次の進路が見えてくると色々とまた考えることが増えます。色々とやりたいことがありますし、日々の臨床での葛藤もありますが再度自分の目標を確認しておきたいと思います。

・日本の救急患者が安心して救急医療を受けられることを目指す
・研修医/専修医の先生たちに自分が受けたかった教育を提供する
・臨床医がくたくたにならずにすむような体制を目指す
・訴訟や不信で医師患者関係が崩壊していくことを防ぐことを目指す
・患者が安心して医療が受けられるように信頼できる専門医制度の構築を目指す
・ライフワークバランスが取れるように頑張る

--教育に関して--
凡庸な教師はただしゃべる。
良い教師は説明する。
優れた教師は自ら示す。
そして偉大な教師は心に火をつける。

The mediocre teacher tells.
The good teacher explains.
The superior teacher demonstrates.
The great teacher inspires.

私のプログラムディレクターのがまさに示してくれたように、自分のできる範囲で、謙虚さと誠実さをもって日々を歩みたいと思います。

みなさま色々とご指導いただきましてありがとうございます。今後ともどうぞよろしく御願いいたします。

2009年6月17日 (水)

7月中旬から8月中旬

にかけて帰省します。二年ぶりの日本を堪能しつつ、次なる都会での貧乏生活に備えてアルバイトをしたいと思っています。

また将来に備えて病院を色々と見学させていただきたいと思っています。

もしお時間が合えば皆様にお目にかかれればと存じます。どうぞよろしく御願いいたします。一月の間楽しめるといいのですが、あっという間に終わってしまいそうな気もしますね。

花火とか夏祭りとかビールとか(別に日本でなくてもいいか)友人との再会とか色々と楽しめたらと思います。あっそうだせっかく許可が出たビザも更新せねばならりません。

例によってあっちにいったりこっちにいったりの忙しい日々になるのでしょう。土日くらはゆっくりするように心がけたいものです。

2009年6月10日 (水)

心電図

心電図。一枚の紙ですが、実に深い。

卒後9年目になりますが未だに勉強中。

こちらにきて強調されたのは
・主訴によって鑑別診断を考えながら読みなさい。
・読むときは、ちょっと静かなところで読みなさい。

ということでした。以下に私が使ってきた(主に先輩や友人に薦められて)本をご紹介したします。

図解心電図テキスト―Dr.Dubin式はやわかり心電図読解メソッド Book 図解心電図テキスト―Dr.Dubin式はやわかり心電図読解メソッド

著者:デイル デュービン
販売元:文光堂
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実にわかりやすく初歩から書いてあって素晴らしい。けれど結構実用的な深いところもついている。名著です。著者の方には色々問題もあるようですが。

ECGブック―心電図センスを身につける Book ECGブック―心電図センスを身につける

著者:アンドリュー・R. ホートン,デイヴィッド グレイ
販売元:メディカルサイエンスインターナショナル
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学生のころ今は京都にいってカリスマ感染症・ICU指導医になった友人とACLSを学びました。彼から薦められて読んだ本です。DUBINよりももう少し突っ込んでいてよかったです。

ECGs for the Emergency Physician 1 Book ECGs for the Emergency Physician 1

著者:Amal Mattu
販売元:Wiley–Blackwell
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Mattu先生は私のPDの師匠です。この本、実に素晴らしいです。また彼の書いた心電図に関する論文なども相当いけています。
肺塞栓におけるV1-V3のT波陰転科化(そしてトロポニンも上昇します。おおこわ。)なども当たり前のようにのっています。私はまだ読んでいませんが第二段も出たようです。
V1-V3の陰転化をみたらひやりとしてCTをオーダーしにかかります。日本でも悩ましい症例としてどこかで取り上げられていたと思います。

ECGs for the Emergency Physician 2 Book ECGs for the Emergency Physician 2

著者:Amal Mattu,William J. Brady
販売元:Wiley–Blackwell
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以下は持っていますが、辞書的なものでみなさんが持つべきなのかというとわかりません。

The Complete Guide to ECGS Book The Complete Guide to ECGS

著者:James H. O'Keefe,Stephen C. Hammill,Mark S. Freed,Steven M., M.D. Pogwizd
販売元:Jones & Bartlett Pub
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Marriott's Practical Electrocardiography (Marriott's Practical Electrocardiography (Wagner)) Book Marriott's Practical Electrocardiography (Marriott's Practical Electrocardiography (Wagner))

著者:Galen S. Wagner
販売元:Lippincott Williams & Wilkins
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印象ですが後者の方が使い勝手がいいきがします。
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本をもっていたら色々と読める医師になっているといいのですが、実際はまだまだまだで日々発見です。
興味深い症例はレジデンシー全体で無名化してからシェアして心電図にふれる機会を作っています。そして3ヶ月に一回プールした心電図を一時間かけてレクチャー形式で読みまくっています。

日本にいたころLBBBをST上昇と思って恥ずかしい思いをしたブログ主より
(結局新規発症でしたのでよかったのですが、あのころはsgarbossa criteriaとかも知らないひよこちゃんでしたね。)

2009年6月 2日 (火)

Awake nasal: 気道管理の色々に関して

での挿管は米国のひとはあんまり得意でなくて難しそうな気道管理のときにスポッといれると驚嘆されます。ただ、こつがあるから米国人には簡単にはできるようにならないだろうなあ。

呼気じゃなくて吸気にあわせて入れるだけなんですけどね。チューブをお湯でやわらかくする。 後は鼻孔と反対側に回転させてみたり、喉頭を後ろに押してみるとかがあると思いますが、一番はやはり呼気じゃなくて吸気にあわせることです。

呼気は音も聞こえるし、息も感じられるしそこでいれたくなりますが、患者の息と自分の息を合わせて吸気に合わせて入れるのが大事と思います。

あんまり呼吸のパターンとかに合わせて良くみて待ってというのができそうな気がしません、彼らには。

日本で救急部でRSIをするということは珍しいと思いますが、こちらでRSIばかりしているといかにRSIが確率の高い挿管であるか実感します。

日本ではAwake oralでの挿管もやりますね。かなり厳しい状態のケースには必要ですが喉頭展開が大事なのではなくチューブに伝わる呼気と吸気を見て聞いて感じながらタイミングを待って挿管することが必要です。
あせってしまっているとこの機微がわからずに力任せに挿管ということになり、自ら気道の腫れや出血を作ってしまうことがあります。落ち着いて患者の息にあわせなければなりません。

Awake oralの経験が少ない医師はGumElasticBougieを使うといいと思います。このときに大事なのはBougieTurnsLeft:BTLという語呂です。挿管チューブとの径の格差があるために回転をする必要があるのですが左回りなのです。これを知らないとブジーが入ったのにチューブが、、、という新たなストレスに直面します。

http://www.youtube.com/watch?v=JvqXil8apEI

私は挿管の時にはSOAPMD、ABCといつも唱えています。
Suction
O2
Airway equipment
Pharmacy=Medication
Monitor=ETCo2
Denture

A=Airway assessment 沈静と挿管のルートや方法を選択
B=BackUpPlan ブジーやビデオ喉頭鏡、ファイバー挿管など
C=CallHelp こうなったらやばいですね
難しい挿管の場合は輪状甲状切開のために消毒をしてキットを開けて準備してから挿管をするように指導されています。

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