2009年6月30日 (火)

お勧め1

http://www.mdcalc.com/

多くの方がご存知と思いますが上記のサイト便利です。米国の病院ではインターネットを使っての情報収集はかかせませんよね。
また、標準化のためのclincal decision ruleもこれまた欠かせません。

このサイトは凄いです。

肺塞栓のWells、PERC。
失神のSanFrancisco(追試での疑問の出ているルールですけど。これしかないんで傷害内ですがOESILは救急部で使うために作られたものではない。)
もちろんTIMIとかABCD2とかも。

メジャーなものは大抵カバーしてあり、計算してくれちゃうし楽チンです。

2009年6月 2日 (火)

Awake nasal: 気道管理の色々に関して

での挿管は米国のひとはあんまり得意でなくて難しそうな気道管理のときにスポッといれると驚嘆されます。ただ、こつがあるから米国人には簡単にはできるようにならないだろうなあ。

呼気じゃなくて吸気にあわせて入れるだけなんですけどね。チューブをお湯でやわらかくする。 後は鼻孔と反対側に回転させてみたり、喉頭を後ろに押してみるとかがあると思いますが、一番はやはり呼気じゃなくて吸気にあわせることです。

呼気は音も聞こえるし、息も感じられるしそこでいれたくなりますが、患者の息と自分の息を合わせて吸気に合わせて入れるのが大事と思います。

あんまり呼吸のパターンとかに合わせて良くみて待ってというのができそうな気がしません、彼らには。

日本で救急部でRSIをするということは珍しいと思いますが、こちらでRSIばかりしているといかにRSIが確率の高い挿管であるか実感します。

日本ではAwake oralでの挿管もやりますね。かなり厳しい状態のケースには必要ですが喉頭展開が大事なのではなくチューブに伝わる呼気と吸気を見て聞いて感じながらタイミングを待って挿管することが必要です。
あせってしまっているとこの機微がわからずに力任せに挿管ということになり、自ら気道の腫れや出血を作ってしまうことがあります。落ち着いて患者の息にあわせなければなりません。

Awake oralの経験が少ない医師はGumElasticBougieを使うといいと思います。このときに大事なのはBougieTurnsLeft:BTLという語呂です。挿管チューブとの径の格差があるために回転をする必要があるのですが左回りなのです。これを知らないとブジーが入ったのにチューブが、、、という新たなストレスに直面します。

http://www.youtube.com/watch?v=JvqXil8apEI

私は挿管の時にはSOAPMD、ABCといつも唱えています。
Suction
O2
Airway equipment
Pharmacy=Medication
Monitor=ETCo2
Denture

A=Airway assessment 沈静と挿管のルートや方法を選択
B=BackUpPlan ブジーやビデオ喉頭鏡、ファイバー挿管など
C=CallHelp こうなったらやばいですね
難しい挿管の場合は輪状甲状切開のために消毒をしてキットを開けて準備してから挿管をするように指導されています。

2009年5月30日 (土)

壊死性筋膜炎に思う

ビザの問題も落ち着き、引越しに向けて色々と手続き中です。忘れていましたが、引越しというのはお金がかかるし、労力もかかるしなかなかのストレスですね。

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さて本題。こちらにきて壊死性筋膜炎を数例診ました。

敗血症性ショックになっている免疫の弱いケースが多いですね。壊死性筋膜炎になるには何らかの傷口がある場合が多くそこから感染が深部にとどくのでしょう。

壊死性筋膜炎の診断がしばしば難しいのは、
1.筋膜炎ですから初期には皮膚所見がそんなにドラマチックではない
2.画像(x線、CT、MRI)などは副次的
3.疑ったら手術で生検して診断
4.皮膚所見に比べて罹患部の緊張や非常に強い圧痛が診断の鍵であること
5.初期の診断をしたことがない外科医は救急医の臨床判断を理解できないこと

これらによると思っています。救急医は皮膚所見がそんなでもなくてもものすごい緊張と圧痛がある場合、敗血症性ショックにともなって発赤が早いスピードで進む場合、壊死性筋膜炎を疑い、

壊死性筋膜炎の手術をしたことのある外科医にであうまでコンサルトしまくる。
これが大事なのだろうと思っています。

2009年3月24日 (火)

中毒4 Toxidrome

ローテクのようですが、中毒で大事なのは例によって病歴と身体所見です。量によってどんなものも毒になる、わけですからスクリーニングといううまいてもなくて、地道にやるしかないようです。

病歴で大事なのはMATTERS
   1. Materials or Medications
   2. Amount or concentration
   3. Time taken
   4. Emesis
   5. Reason
   6. Signs and Symptoms

身体所見では
・意識状態
・瞳孔
・皮膚(toxicologist hand shakeという腋を確認するのは有名ですね。)
・匂い
・神経学的所見(クローネスなどはセロトニン症候群で有名ですね。)

中毒による症状toxidromeでは主に

1.Sympathomimetic toxidrome
2.Cholinergic toxidrome
3.Anticholinergic toxidrome
4.Salicylate
5.Serotonin
6.Opiate toxidrome.
7.Sedative/hypnotic toxidrome.
が大事ですね。
皮膚の乾燥で1と3は区別がつきますね。2におけるSludgeBBBも有名ですね。

    * S = Salivation
    * L = Lacrimation
    * U = Urination
    * D = Defecation
    * G = GI symptoms
    * E = Emesis
    * B = Bronchorrhea
    * B = Bronchospasm
    * B = Bradycardia

Serotonin症候群は80時間ルールの下になったLibbyZionで有名ですね。Hunter基準は有名ですね。アスピリン(時期によりますが)とアセトアミノフェンは症状がなくて見逃すことがあるのでよく検査します。

しかし日本では殆どの病院でこれらの検査はできないわけで、安全管理も含めて(身体的に大丈夫であっても:時には精神科に診てもらっても、再度過量摂取したり、今度は自傷したりして再搬送ということがありますから)家族付き添いで入院してもらって(マンパワーの少ない日本の病院で危険の高い過量摂取の患者を付き添いなしで入院させたら何が起きても病院の責任のわけですからこりゃ大変です。)翌日再度診察採血して昼間に精神科受診になりますかね。肝機能に少しでも以上があったら真剣にアセトアミノフェンをとったのかこれはやばいと思うことも大事かもしれません。

液クロマトグラフィーで濃度を測ることは大事だと思うのですが、上記の過程を経て怪しい物質に対して適応がある場合に行うのがいいのかなあと最近は思っています。

2009年3月 7日 (土)

中毒1

2月の前半は毎日車で120キロくらいかけてちょっと都会の病院で中毒のローテーションをしました。私の田舎の病院でも中毒は結構来ますが、やっぱり都会の方が量も種類も多い見たいということで行ってみました。

そんなに驚くような症例があったわけではないですが、毎日症例カンファレンスをして質の高い中毒の講義を聞くことができてとても充実でした。

自分の診療でなんとなくやっていたことに裏づけをしてもらったし、ぼんやりとしていた知識をよりはっきりとしたものにしてもらえたし大分充実でした。

添付の写真は州の中毒情報センターにいったときにあった色々な中毒を起こす物質の匂いを嗅いで答えを当てるという講義。Img_0014

2009年1月13日 (火)

フロリダ 4:穿通性外傷

この前のシフトでは鈍的鋭的合わせて16件/一晩、外傷センターにきました。凄いボリュームです。

やばい銃創などは救急医の出来ることは少なくて外科医の仕事という当たり前の事実ですが、前から思っていて確認したかったことを確認しました。

日本の病院で経験のない外科医と当直して本当に開胸の適応のある(恐らく日本でなら一生に一度くらいでしょう。)症例がきたら開胸しようと思います。
(○イヨーでは年に一度献体で開胸の練習をします。)

それ以外は鋭的外傷は管ものをささっといれるのと外科医の先生の手術室と輸血の判断を促すくらいしかできなそうですね。

当たり前のことですが診てみて初めていえることでした。

2009年1月12日 (月)

フロリダ 3

今日はカンファレンスということでインターンもレジデントもなし、挿管して中心静脈というのを繰り返しました。 手技職人ですね。
(このプログラムでは内科の挿管はその日のシニアレジデントのバックアップの下で一年目の救急インターンがします。毎日たくさん件数がありますから、救急インターンの手技の上達は大分早そうですね。救急インターで麻酔科のローテの人は外傷蘇生センター:私がいたところ、に昼くらいに来て中心静脈だの手技をたくさんしていきます。)
超音波下の抹消もだめ、ソケイも難しく、超音波下で内頚をやってもなんだか難しい人がいました。こういうのは困りますが、自分の腕のみせどころですね。


病院が違うとコンサルトのタイミングや科が違う使う書類が違うなどで色々とフットワークが制限されますね。

非常に忙しいけれどお金のない病院でITがしょぼい。コンピューターの端末自体が少ない。システムが悪い。などいろいろと問題があります。○イヨーでは忙しくてもお金があって大分いいシステムにいることに感謝感謝。

まあトイレの匂いのするERで廊下にたくさん座ってる患者の間を抜けて移動して、たくさん重症患者を蘇生するタフな雰囲気を見れているのはいい経験です。

たしかにERはこういうタフなプログラムがいいのでしょう。だけど3年間はちょっといやだなと思いました。

患者の診療に定型化された公式がいくつもあってそれを耳学問で確立して、やっているのが良くわかります。ある程度は必要なのでいいなと思いました。

しかし、2年目くらいまではちょっと型にはめようとしすぎて鑑別や病態生理を考えたアプローチがいまいちなのかなと思いました。でも○イヨーよりもタフなのは確かだなと思いました。帰ったらもっと一二年目を厳しく鍛えよう!

2009年1月 9日 (金)

フロリダ 2

疲れの取れぬままに車で本日も出勤。 やっと駐車券とIDをもらえました。
(初日は駐車場所がわからず病院の周りも怪しい地域に迷い込みそうになり退散。病院の周りはヤクの売人がうろうろしていて新参者は囲まれて大変なことになるそう。)


二日目で少し病院にもなれてきました。 カルテの方式にも少しずつなれました。

ページするとか、入院のときのサービスとか色々違って面倒ですね。

州が違って処方が出来ないのが面倒です。 目当てのどんぱちはなかなかきません。 鈍的外傷がいやってほどきます。 しかしATLSは一緒なので特に新しい発見もありません。

鈍的外傷のCPAで来院一分後に蘇生中止したのには、おっやるなと思いました。鋭的外傷でなければCPAになったらまずたすかりません。一応心エコーして動きを確認していましたが。

内科の重症患者はよくきます。半日で重症が6-7名(全員ICU行きになりましたね。)は運ばれたでしょうか。

非常に野戦病院的でこれもまた面白いですね。医者のフットワークがなかなかいいです。

大分レジデントが自由にやらせてもらっているようでいいなあと思いました。 医師の成長には自由度と適度な監督・教育のバランスが大事なのだと改めて思います。
症例をこなすだけで勘違いがあっても気がつかずひとまず、「俺はやれる」的な感覚を持つのもいいのですが、やはり指導がないとあらがあるし質のコントロール上も問題でしょう。とはいえ手厚すぎて自立できないのも問題です。

2009年1月 5日 (月)

外傷 フロリダ1

先月は家族みんなでフロリダにいました。私の施設はアリゾナとフロリダにも病院があってどちらにもレジデントが無料で使えるアパートがあり且つ無料でレンタカーも提供してくれます。

この選択期間の目的は田舎では年間100件も満たない重症穿通性外傷を経験することです。(田舎のERでは散弾銃とか自殺とか警察に撃たれたというのがメインでごくたまにしか銃撃戦はきません。あとは飲み屋での刺創が多いです。)

-気づいたこと箇条書き-

大都市に住むのはいいけれど病院から家まで遠いのつらい。

普段の田舎のERのITや救急部の効率のよさは恐るべし。

フロリダの方の救急部がサインアウトのプレゼンが長すぎて驚いた。

フロリダのカルテなどがあまりに使いにくい。

外傷外科がマイルドで驚いた。 (田舎のERでは不必要に関係がギクシャクな気がする。)

違う職場の違うシステムとは面白い。しかし、新しい職場での信頼関係構築は面倒だ。

違う職場で働くことで改めて自分のトレーニングがよかったなとか、もう少し足した方がいいなとか、わかってくるものがある。

2008年11月17日 (月)

卒業に向けて 11月の私2

フェローシップをするかどうだかわかりませんが、ひとまず卒業にむけて一人前の指導医になれるように意識的にチャレンジしています。

1. 口述筆記DICTATION
私のプログラムは三年目はDICTATIONをしてよいことになっています。(お金がかかるので。)忙しいシフトの中DICTATIONをするのは大変ですが慣れると非常に効率がいいのでがんばっています。
米国救急外来の診療報酬請求のdocumentationと勉強も。

2 .複雑な患者を多数どんどん診て行く
米国式の救急医は日本の医者にいわせると研修医みたいな仕事ですが多数の複雑な患者を同時進行で、適切なリソースを用いて診断かもしくは入院帰宅などの判断をすることが求められています。 なるべく多くの患者をみつつも医師患者関係・チームワークがおかしくならないようにチャレンジしています。

3. 医学生や一年目の診た患者を自分も診て指導する
日本に帰ったらやはり多数の患者を自分で診つつそれと同時に指導をしていかないといけません。内科のような長い指導はできませんが、こまっている研修医に適切なアドバイス、適切な鑑別診断、症例へのアプローチ、ガイドライン、論文を効率よく伝えることができるように努力しています。

この3つの両立を目指してシフトをするようにしています。結構忙しくなるのですが今日は割りとうまくいきました。

これからもなるべく独り立ちできるように意識して毎日を過ごして生きたいと思います。臨床的な判断をしていくことが大事なのです。自分で責任をとるつもりでする医療というのは、日本のときもそうでしたけれどやはり一味違ってきますね。これからも指導医が「僕と働くとカルテもジュニアの指導も決断もやってくれて楽だ」と思ってくれるようにがんばっていきたいと思います。 (指導医がインターネットしてのほほんとしてると昔はむかっとしたこともありましたが、今後は彼らの仕事が殆どないくらい暇にすることが私の目標です。)

2008年10月27日 (月)

今後の日本の医療に興味があるなら

http://lohasmedical.jp/blog/2008/10/post_1432.php#more

この検討会がどのように動いていくかをよく見ておくべきと思います。もし委員の先生にお知り合いがいらっしゃたらご自身のご意見をお伝えすべきと思います。
後期研修の違う検討会ですが、こちらのサイトに書き込みするとこの会の座長の土屋先生がみてくれるのでいいと思います。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/tsuchiya/200810/508245.html
--
東京でも周産期医療の現状を反映する症例がありました。日本の医療はリモデリングが必要なのだとまた強く思いました。
まずは以前から私がブログで主張しているように、
・後期研修の施設別の各診療科定員制が必要なのでしょう。
・救急医療の実績のある病院に重点的に保険点数をつけて予算的な保証をする。
・救急搬送の受け入れ拒否を数値化して分析し予算をつけるだけでなく生きている制度にする。
・上記と専門医の配分が適正化された時点で日本版EMTALAを導入すること。
などが必要なのだと思います。
一番大事なのは、櫻井よしこも日経メディカルでいっていましたが
「日本の国民は負担はしたくないけど最高のものを」
ということは無理なことをわかってもらうしかないと思います。選挙が近いので政治家はこれに触れられないでしょうけれど、現場の医師は訴え続けて真実を伝えねばならないと思っています。

2008年9月16日 (火)

人手不足 米国の田舎の救急外来の対応 9月その3.5

日本では臨床研修必修化開始後、大学病院で採血・投薬・搬送・ライン確保などの様々な業務を担っていた研修医が減り、これらの業務を遂行するために中堅医師が大学病院に 
戻りそれによって救急業務を担う医師が減ったことによるしわ寄せが指摘されております。

米国でも必ずしも同じ事情ではないですがレジデンシーが撤退したりして救急業務を誰が担うのか?
という問題が田舎の病院ではあるようです。

http://www.mmaonline.net/Portals/mma/Publications/QualityReview/MMAQRSummer08.pdf

私の住む州の近くの病院での話ですが、
・医師助手や専門看護師にプロトコール化にそった診療をしてもらい前線を担ってもらう
・どんなときにオンコールの医者を呼ぶかを明確にする(骨折の患者の診療、入院時、転送時など)
・月に一度近隣の拠点病院で救急医と働いて診療の質を維持する場を持つ
・拠点病院の救急医に24時間電話コンサルトしてよい体制を確保する

などによって医師が最前線に立つことなくmid-level providerが救急医療の最前線を担うことを選択したとのことです。
患者の救急部滞在時間は減少、患者数は増加、患者の満足度は改善との結果を出しているとのことです。

厚生労働大臣の方針のもと的確なスキルミックスが起こり日本でも人手不足が臨床研修のせいにのみ添加されることがないことを祈ります。

2008年9月14日 (日)

耳 鼻 異物 9月その3

最近の自分のブログをみるとあんまり臨床系のことを書いてない気がしましたので今回の記事を。

http://www.eonet.ne.jp/~greenpeas-ah/hp-data/housin/F-005.htm

獣医さんのサイトでしたが一番近い画像でしたので。

蛾が耳に入ったらしいということで来た患者がいました。リドカインを耳内に噴射して動きを止めてから小さいカンシを耳鏡の拡大ガラスを少しずらして耳鏡の中から挿入虫の体の一部とカンシを同一視野にいれて虫を取り出しました。

非常に感謝されて何やらやりがいを感じました。

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http://www.inhealth.com/katz/aboutkatz.htm

ちょっとやっとの違うのですが大分近いです。

小児の鼻の異物は反対側の鼻を押さえてお母さんに口から息を入れてもらうというのも一つの方法ですね。

大体うまくいかないので小児用の小さい導尿カテーテルを入れて異物を越えたら膨らませてそれから抜きます。鼻孔の上を這うように入れていくのがポイントと思います。

あとは注入する水の量だけしかシリンジに入れないということも大事ですね。鼻腔の損傷は避けたいものですよね。

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救急医的には結構興味深い臨床的問題でした。

2008年8月31日 (日)

Airway Course 8月その5

今年もきましたDrLevitan。

本当にすばらしいスピーカーですね。他科ではなく救急出身でAIRWAYの講義をしているところがまたすばらしい。やはり救急での限られた資源や厳しい状況の中どうやって対応するかというのは非常に管理された手術室とは少し違うのではと思います。

とはいえ私も初期後期を合わせて一年近く麻酔科をロテートしましたので救急医にとって麻酔科での修行がとても大事であることは間違いないと思います。

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http://www.theairwaysite.com/

ブリガムのDrWalls(Glidescopeの開発者)のコース

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http://www.airwaycam.com/

今回私の施設に出張できたDrLevitanのコース

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米国の救急医学の気道管理のコースで有名なのは上記の二つです。私は片方しか知らないのでぜひ機会があればもうひとつのDrWallsのコースにも参加してみたいものですが貧乏研修医ゆえコース代1000ドルと旅行費は簡単には捻出できそうにありません。

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両方参加した人によると双方特徴があるようです。

状況に応じた異なるアルゴリズム・状況に応じたRSIの薬剤選択などに強みがあるのがDrWallsのコース。

簡便化されたアルゴリズム。難しいケースに以下に喉頭鏡を使って挿管するかがまず第一でそれでもだめならデバイスという考え。そのため様々な献体に実際挿管したり、いろいろなデバイスを使うことできるのがDrLevitanのコース。

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今回DrLevitanの講義でとても参考になったものを箇条書きします。

・mallanpattiや3-3-2などの気道評価には十分なエビデンスはない。

・気道評価はそれでも必要

(経口ルートは可能か?)

(患者に喉頭や気管の病気はあるか?)

(4Dはあるか?:Distortion, Disproportion, Dysmobility, Dentition)

上記があればawakeで経鼻ファイバー挿管がいいのでは?とのことです。本当ですね。

日本では救急での挿管を経口awakeという施設もありますが、この技術は挿管の経験が少ない医師にとっては理解しがたいところがあって非常に慎重でやさしい挿管テクニックがないとかえって気道に血腫を作ったりということがあると思います。

米国での救急部の挿管の95%以上はストレートなRSIです。

・救急患者では換気が中断してから酸素飽和度が下がる速さはORよりかなり早い。

(私はSpO2が下がり始めたら選手交代が主義です。患者の安全優先です。)

・RSIのときに換気はしないがdogmaだが非常に注意深い優しい換気なら大丈夫。

・喉頭鏡使用時は片手で喉頭鏡もう片方の手は外から喉頭を押してよいポジションを作る。良いポジションに(頭のポジションも含めて)なったら介助者に喉頭の圧迫を引き継ぐ。

・盲目的なBURPやCricoidPressureはむしろ難しさを増やすだけ。

・喉頭鏡で食道と気管の正常像を確認。(これをしらないと丸い穴を間違えて気管と思うことはある。)

Glottis_intubation_2 interarytenoid notchをランドマークに食道には絶対にない。

http://www.airwaycam.com/vidpreview.aspx

・ブジーと同様の直線で先端のみやや軽く屈曲したスタイレットの形がいい。

(あまりに先端の屈曲が厳しいとチューブが進まない。)

(弓状の形は明らかに操作性が悪い。)

http://jp.youtube.com/watch?v=KD8sWBbHHLM&feature=related

・挿管チューブで患者の右口角を広げると視野が良い。

・挿管チューブは咽頭後壁から進めると声帯などの視野をブロックしなくて良い。

・DrLevitanお勧めの挿管用ラリマ 「Air-Q」 FASTTRACKよりも遥かに使い方が簡単で挿入後にファイバースコープで挿管できます。

http://www.cookgas.com/

・DrLevitanお勧めのスタイレットスコープ。私が日本の麻酔科でならったときとの違いは喉頭鏡で咽頭のスペースを必ず確保し咽頭後壁からアプローチしてそのまま声帯を超えて気管を視野に入れてからスタイレットスコープを抜くという方法。

より簡単で理にかなっています。

http://www.airwaycam.com/LevitanFPSScope.aspx

-経鼻挿管-

・経鼻挿管時はフェニレフリンと局麻をしかっりとしたあと経鼻エアウェイで開通を確認。

・エアウェイを入れたらその先からもう一度局麻を噴霧。

・挿管チューブが喉頭にきて換気がチューブからわかったらサイド局麻を噴霧。

・ブラインドなら挿管チューブを使用した鼻腔の反対側に回転し喉頭を椎体側に押す。

・咳ができるならそれにあわせてさもなくば吸気にあわせてチューブを前進させる。

・経鼻ファイバーはブラインドで喉頭直前までチューブを進めてからがもっとも早くて効率的。

・鎮静にはケタミンが良い。

2008年8月27日 (水)

医者は患者から学ぶ 8月その4

「患者こそが医者の教師である」とはよく言ったものです。

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救急部も例外ではありません。最近勉強になった症例。

・ボディスラムされて全身皮下気腫になった症例の気道管理

気道も膨れ上がるので麻酔科やバックアップデバイスなどの準備が不可欠。

・メサドン(長時間作用の合成麻薬)の多量使用でナロキソンの持続点滴

持続量の目安は初期に使った容量の半分/時間

・ヘロイン多量使用時の合併症(肺水腫)

・小児救急部で分娩

お母さんの週数は必ずしも信頼できない。必ず超音波しましょう。

・手の外科との合同MandM 

正中神経反回枝麻痺による母指対立障害(手掌の列創でこの枝のみ障害)

http://www.jstage.jst.go.jp/article/chubu/49/2/49_329/_article/-char/ja

すべての指の屈曲・進展・そして感覚循環がよくても対立だけ障害されることがある。

いろいろと勉強になります。

2008年8月25日 (月)

口述筆記 8月その3

私の沖縄時代の上司の先生が田舎の施設まで訪ねてきてくれました。久々の再会でとても楽しい時間をすごさせていただきました。ありがとうございます。

米国でも音声認識プログラムを使っている施設は多いですが速度が遅かったり語彙が限られたりなどの問題があるようです。

http://www.advanced-media.co.jp/introduction/amivoice.html

AmiVoiceというソフトが日本にもあるそうでいろいろな施設が使っていると聞きました。すばらしいですね。特に電子カルテの施設では活用できそうです。

救急医療は日本の激しく厳しい訴訟社会の中で詳細なカルテ記載が求められるのでこのようなものがあると非常に助かりそうですね。

もし日本に帰ることになったらAmiVoiceを使いたいなあと思った私でした。

2008年8月18日 (月)

シニアシフト:8月その2

早いもので私の米国生活も三年目を迎えました。支えてけれる家族親族友人の皆様に深く御礼申し上げます。

三年目になるとシニアシフトというものが通常のシフトに加わります。シニアは1-2年目の救急レジデントや1年目の他科からのロテーターのプレゼンテーションを聞いて、彼らの初期計画を補足、そして自ら患者を診察します。診察後患者・家族に計画の説明やCode statusの確認。加えるべき治療や検査があれば追加します。

大体の検査や治療が決まったところでシニアは指導医に簡潔に病歴・身体所見・検査結果・現在の治療・入院なら入院するサービス・帰宅ならフォローの計画を報告します。

シニアは自分の担当するエリアでのジュニアの手技をバックアップします。またジュニアが他科コンサルトや入院申し送りで何か助けが必要であれば助けます。

指導医の役目はシニアの計画を補うこと、dictationという口述筆記のカルテを残すことです。

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私が一年目であったころこのシフトをやっていたシニアには実力のばらつきが多くて、実際自分がこの立場にあったらどのようになるのかと思っていました。

やってみると大分忙しい。大体12名くらい最大で収容できるエリアですが、2-3名の医学生のプレゼンを聞いて彼らのバックアップをしながら、外傷がきたら人間関係的に大変な外傷外科との協同作業、そしてそもそもインターンは診療のスピードが遅いので自分で患者を数名診ることがほとんど。めまぐるしい忙しさです。

自分で直接患者を見るのとプレゼンを聞いてからみるのもまた違いあって勉強になるし難しくもあります。ジュニアを指導するに当たって気をつけているのは林寛之先生お勧めの

「何を考えたか?(鑑別診断)」

「何をしたいか?(検査治療計画)」

を訊くことです。単純なことですが忙しいと忘れがちです。彼らもこの過程で学ぶことが多いでしょう。なるべくわかりやすく論文を引用して診療の根拠を示してあげるようにしています。

2008年8月 8日 (金)

RRT:8月その1

皆様RRTってご存知でしょうか。

RT(呼吸療法士)みたいですが違います。Rapid response teamのことです。

米国では患者のバイタルサインに異常があって担当医師が忙しかったり連絡して反応しない場合看護師が患者の安全のためにrapid response teamというチームを呼ぶというシ
ステムが作られつつあります。(多くのメジャーな医療施設ではすでに導入されています。)このチームのことをRapid response teamといいます。

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日本の研修を思い出しても「呼吸不全で数時間以内に恐らく挿管が必要」という病態に患者陥ったとすると

「患者→看護師」

(すぐに医者を呼ぶのがすべての場合と限らない。特に夜間で他の重症患者がいると40名ー50名を2名でみながら重症になりつつある患者を的確に把握できるかは難しい。)

「看護師→研修医」

(主担当研修医がすぐ患者を診に来るタイプとは限らない。当直研修医を呼ぶのか主担当の研修医を呼ぶのか病院のルールが決まっていない。すぐに指導医に連絡するタイプと限らない。)

「研修医→指導医」

(指導医が電話すぐ取るタイプと限らない。とってもすぐ病院に来るタイプと限らない。来てもすぐ決断できるタイプと限らない。)

--

RRTのシステムは上記をバイパスして看護師がICUチームを呼ぶ権利とそして目安をもって患者の安全のために行動するものです。非常に理にかなっていると思います。

具体的な基準は施設によって違いますが

・看護師が患者の病態について心配なとき

・頻呼吸もしくは徐呼吸

・頻脈もしくは除脈

・急性かつ持続する酸素飽和度低下

・急性かつ持続する低血圧

・虚血を示唆する胸痛

・脳卒中を示唆する症状

・せん妄を含む意識障害

心肺停止になる患者の多くは何か危険なバイタルサインがその前にあることが多く医師にそのような患者のICUにいくべきかを委ねるだけでなく看護師がICUチームを呼ぶ権利を持つことで結局心肺停止が防がれると考え方と理解しています。実際に統計上の差もあるようです。患者の安全を考える国ならではの合理的なシステムと思っています

難点は米国のICUはすでに満床気味なのに患者を受け入れる場所は?

ICUチームが頻繁に呼ばれてICUの患者は大丈夫?

という点でしょうか。後者については5分以内にICUに運ぶかそれとも病棟でそのまま見れるかの判断をすることがRRTの使命であり、すぐにICUに戻ってくるのが通常です。

RRTの基準はERからのICU入院の基準にも良く使われます。

2008年5月16日 (金)

5月の私2:夜のお仕事

5月は夜のつきでした。働くときは11時から7時。

夜は患者層がかわります。救急医は酔っ払いの専門ですからよって寝てたとか、よって喧嘩で切ったとか、コカインやって胸痛とか、メタアンフェタミンで興奮したとか、酔っ払い運転で激しい交通事故とか、不思議系の主訴とかいろいろありました。

一月の中でトータル4-5日でしたが夜中の二時ころに多発外傷が重なったりとか、続けざまに二件気管挿管とか激しい日がありました。

一年目のレジデントにいろいろと手技を教えてあげました。満足であったようです。こちらの人は自信を持つと結構伸びが速いですね。

野戦場を切り抜けたような感のある朝のおいしいご飯は格別でしたね。

2008年4月27日 (日)

毒物のコースAHLS:最近の私6

4月の最後のイベントはAdanced Hazmat Life Supportという毒物のコースを受けたことでした。田舎の私の町から都会の町へ出て行って受けました。

http://www.ahls.org/ahls/ecs/main/ahls_home.html

田舎町ではまずないですが毒物による災害に対応するためのコースです。思ったよりも座学ばかりでしたがためにはなりました。

医師のみならず救命士・病院幹部(医療関係ではない)ひともうけていて裾野の広さを感じました。かなり日本の事例(サリンや原子力発電所関連)がとりあげられていました。日本もこれらの教訓から学んではいますが米国の方がより活用しているような気がして少し残念に思いました。

日本では硫化水素の事件が多いようですが現場にしっかりと防御してはいらなかったり着衣をしっかりとらなくて病院で医療関係者に影響があったりと少し残念だなあと思いました。

http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2005dir/n2615dir/n2615_02.htm

大事な点

1.除染をしっかり場所をわけてすること(基本は現場でしっかりと着衣をとる必要ならば水または洗剤で洗う。洗剤が必要化は疎水性で決まる。)

2.現場に入るものは毒物の種類にもとづいて事故を防御すること。

2.ABCDにもとづいて治療すること。

3.解毒剤や毒物の代謝を促進するものがあるか考える。

などであったと思います。米国の人たちはいろいろな事象から原則を作って簡素化するのが得意ですね。いつかもうちょっとこのコースについて書いて雑誌にでも投稿したいと思っています。

2008年4月15日 (火)

臨床研究:最近の私4

嵐の外科ICUシニアそして楽しかった旅行が終わったら現実へ。4月は臨床研究の月でした。

流れとしては

  • 一年目の最後にテーマと指導医を決める。
  • 研究プロトコールを書き始める。
  • 指導医とプロトコールを検討する。
  • 救急部内の臨床研究会議で発表し改善点などを指摘してもらう。(私の施設では救急部の全ての研究は救急部臨床研究会議を通らないといけないことになっています。)
  • IRB(Institutional Review Board:院内倫理委員会)にプロトコールを提出。
  • データ抽出。
  • エクセルシートにデータ打ち込みしてデータベースを作成。(これが一番つらいところですよね)。
  • データベース分析ソフトで解析。
  • 結果を確認。
  • 抄録を書く。
  • 学会に登録。

4月この流れのデータ抽出と打ちこみでした。ひたすらエクセルと電子カルテに向き合っての毎日でした。まだ紙カルテでないだけ大分よかったと思います。

どうなるかはわかりませんが、ひとまず抄録を提出したので義務を果たしたことになります。良かった良かった。

次の研究はもうちょっと効率良くできればと思います。頑張ぞう。

2008年3月28日 (金)

先日のシミュレーション

シュミレーションはいつも勉強になるケースが練りに練って作られてあって勉強になります。すべてが指導医自身がかつて経験したところからきています。

30分実技・30分議論を1ブロックとして半日で3ブロックを経験します。まずインターンが始めに看護師と一緒に対応してからシニアが入ります。

簡単に

1ブロック

若い男性の運動時失神の鑑別・・・病歴と身体所見の特徴

QT延長症候群・ブルガダ・HOCMなど診断はHOCM

火災現場から挿管されて搬送の男性・・・救急隊との情報交換

C0だけでなくCNの中毒も診断はシアン中毒。治療薬の機序と使用上の注意点。亜硝酸アミルではメトヘモグロビン血症がおきるのでCO中毒との合併の場合は注意。

http://www2.kpu-m.ac.jp/~ccn/topics/topics/w0162.html

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2ブロック

最近大腿骨の手術をしたDNRの高齢女性がショック低酸素で・・・

DNRとDNIなどの定義の施設による違い、本人の生前意思をどのように家族から確認するか。

歩いていた高齢男性の失神・・・失神における病歴身体所見

収縮期雑音がありASが疑われる失神のあるASは手術適応

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3ブロック

内科ICU満床で外科ICUへ、外科医が渋る・・・どうやってwinwinに?

救急医は他科とうまくコミュニケーションを保たねば。

失神の高齢男性・・・San Francisco Syncope Ruleを復習

http://emergency-medicine.jwatch.org/cgi/content/full/2006/721/2

OESILスコアを私から同僚に紹介した。(米国の人は米国の論文ばかり読む傾向がある。)

http://eurheartj.oxfordjournals.org/cgi/reprint/24/9/811.pdf

心電図は右脚ブロックと左脚前枝ヘミブロック(Bifascicular block)で失神があるためペースメーカーの適応。

どれもとても勉強になりました。こんな素晴らしい症例で一生懸命教育してくれる指導医に感謝です。

2008年3月 7日 (金)

Mass casualty

先日、code○○というものを経験しました。今の施設で定められたcodeの一つですが、集団災害に対応するためのcodeです。高速道路で多発交通事故がおき20-30名の患者がほぼ同時に救急車やヘリコプターで運ばれてくるということでこのcodeが発令されました。その時点でcriticalエリアにいた患者は5分以内に各病棟に入院となり、万全の受け入れ態勢を外傷外科とともに整えました。

このような状況で大切なのは診療に参加せず全体を俯瞰するリーダーを決めることで外傷外科の医師が、この役割を勤めました。20名近い外科と救急のレジデントは廊下にずらっとならび患者が運ばれるたびに一つのベッドあたりシニアが一名、ジュニアが一名割り当てられました。診療エリアを医療スタッフで溢れかえらせないための、人の流れのコントロールの大切さを改めて感じました。なかなか日本で体験できないことだったので勉強になりました。幸い思ったより重症はすくなかったです。

この日はその後も忙しく、もショックの症例中心静脈確保二回(インターンは二回とも失敗)や意識障害→腰椎穿刺・研修医二人x、指導医xで僕が○などとほほの忙しさでした。

(こちらの救急医の先生はlateral approachをしらないorできない人が多いので結構指導医ができなくて僕がピンチヒッターになることがあります。)

来月は中毒の集団災害のためのコースHAZMATに参加するので時間を見つけてご報告できればと思います。

集団災害時のincident command systemなどの復習をされたい方はERマガジン2006年8月号の「整形外科の常識」のなかの聖マリア病院の永田先生の書かれた記事をお勧めします。

2008年2月10日 (日)

肺塞栓

米国にいると毎週のレクチャーでいろんなトピックについて質の良いまとめをしてくれるのがありがたいところです。個人で二次文献にあたったり、原著を読むには限界がありますが、毎週4時間のレクチャー、月に一度の4時間のシュミレーション、ジャーナルクラブと頻繁に送られてくる面白い文献(PDFで添付されている)などで常に新しい情報に暴露されているのは幸せなことなのでしょう。

施設の名前があるせいか、部長先生が有名で友人が多いせいか招待講演の先生たちはかなり有名どころで毎週かなり質の高い講義をしてもらっています。

最近あった講義の一つに肺塞栓がありました。(つい最近Dr Klineの講義をAmerican Academy of Emergency Medicineの学会で聞いてきました。感動です。)

SAEMの論文で出ていたものですが、紹介します。低リスク群にD-DIMERを使うことはコンセンサスがありますが、擬陽性でCTが増えている?という疑問もあります。そのような結果の出ている研究もあります。ということで物凄く低リスクならD-DIMERもいらないのではないか?ということを研究したものです。

ところで、自分の施設で使っているD-DIMERの種類を知っておくのは大切なことです。それぞれの方法で感度特異度が違います。

PERC rule for very low risk pt to avoid d-dimer.

The criteria are
age younger than 50 years,
heart rate less than 100 beats per minute,
room air oxygen saturations greater than 94%,
no prior deep venous thrombosis [DVT] or PE, no recent surgery or hemoptysis,
no exogenous estrogen,
and no clinical signs suggestive of DVT.


If the patient has none of the criteria specified, the pretest probability is less than 2%, and the patient will not benefit from an evaluation for PE. According to Kline, the PERC rule reliably forecasts a probability of PE below 2% in emergency department patients. This probability was derived from a large multicenter database, and has been validated at 4 different academic centers.

2008年1月 9日 (水)

失神2

失神の続きです。

問診上大事なのは、、、

どんな状況で起きたのか?状況性失神に関して、目撃者から実は痙攣ではないかったか?など、前駆症状があったのか、めまいから数分して?、胸痛・腹痛・呼吸困難・頭痛・神経症状などを聞く。実際の失神の様子突然意識を失って、直ぐに回復したのか?結構回復に時間がかかったのか?頭はうっていないか?なでしょうか。

もちろん虚血性心疾患・心不全・貧血・糖尿病・神経疾患などを含めた既往歴聴取も大事ですよね。地味に肺塞栓のリスクファクターも抑えておけると良かったりしますね。結構みんな心臓関係に集中して忘れがちです。(という私も良く忘れます。)

薬剤もαブロッカーとか結構問題児がいますよね。

来院と同時に、バイタル確認、十二誘導、静脈確保、心電図モニター装着が必要ですが、両側のとう骨動脈触診・胸部腹部を鑑別診断を頭にいれながら自分なりのチェックリストに従って診察する必要がありますね。

病歴聴取と身体診察は、鑑別診断があってさらに自分の中にあるていどのアルゴリズムがないとそれほど簡潔にもならないし効率的でないですね。

ということでアルゴリズムを紹介

http://www.annals.org/cgi/content/full/126/12/989/F1

http://www.annals.org/cgi/content/full/126/12/989

この論文は有名ですね。ただ実際問題高齢者の排便・排尿に関わった失神で状況性と決め付けたりして実は肺塞栓だったり心筋梗塞が最近あってその後のタンポナーデだったりとか結構非典型例があるので気をつけないとドツボにはまることはあると思います。

内科と救急の論文の失神に関する違いは救急医の場合はどんな人がハイリスクかということにより重点をおいているところな気もします。実際問題としては老人の失神はそれが迷走神経関連・状況性失神などが疑われても入院してモニターされているのが私の施設の状況です。入院するなら心エコーやった方がいいのだろうなあと思います。

http://www.mdcalc.com/sfsyncope

上記は有名なSan Francisco Syncope Ruleです。

欧州からのOESIL scoreも大事ですよね。

OESIL risk score
項目(各1ポイント)
65歳以上
既往歴で心疾患
前駆症状なし
心電図異常
死亡率
1ポイント: 0.8%
2ポイント: 19.6%
3ポイント: 34.7%
4ポイント: 57.1%
一年後の死亡率を出したものですね。上記二つは結構かぶる項目もありますね。

今回失神について友人に質問したらローカルな資料ではあるようですがよいものをご紹介いただいたのでこちらでもご紹介します。

http://nycardiologypathways.org/self.htm

いろんなことを結構ざっくばらんに話せる友人は大切な財産ですね。

Tさんどうもありがとうございます。

結局いろいろと書きましたがまとまり欠けますね。こんなあたりが失神の悩ましい主訴たるところと思います。MRIを取ったりとか、病歴をちょっとすっとばし過ぎて鑑別診断が欠けたりとかで、高額な検査が適応以上にオーダーされたり、致死的鑑別診断が入院後に判明して冷や汗をかくようなことが減ればと思います。

そういえば顔面頭部外傷で救急外来を受診する患者は要注意と思います。たまに傷だけ縫って何で転んだのかが聞かれず失神が見逃される場合があるからです。

2008年1月 6日 (日)

失神1 悩ましい主訴

失神は悩ましい主訴です。特に日本にいたときはそう思っていました。今もそう思いますが、自分で入院を見なくていいのでなんだか拍子抜けです。(日本に帰ったら救急外来の経過観察室でモニターしながら様子見て、循環器の先生もしくは技師さんの手の空いたと時に心エコーをしてもらうという感じになりそうですね。自分でもやるでしょうが、素人エコーの限界もあると思います。)

なぜなら循環器科の先生に入院を担当していただくことがとても難しいからです。(もちろん電気生理学的検査が必要なケースは別ですが)。そして一見大丈夫そうに見えるケースで物凄い緊急疾患が隠れていたりして救急外来で働く救急医ならだれしも痛い思いをする主訴だからです。

また、非常に頻度多いにもかかわらず原因がわかるときは結構すくなくて、得てして多くの検査がたくさん行われることがあります。

以下のゴロは有名ですね。SYNCOPEの順番です。

*Situational: 状況性(排便・排尿・キツイシャツ・咳など)

*Vasovagal: VがYに似ているとのこと

*Neurogenic: TIAは両側の脳循環が同時に遮断されない限り失神は起こさないはずですが、日本でも米国でも失神の鑑別にTIAを入れたがる人は多いですね。個人的にはSAHを疑う頭痛があるときに頭部CTをとるようにしています。先輩の素晴らしいブログ参照。

H=hypoxemia and hypoglycemia 低酸素、低血糖
E=epilepsy てんかん
A=anxiety 不安神経症
D=dysfunctional brain stem, vertebrobasilar ischemia, subarachnoid hemorrhage 脳幹機能不全、椎骨脳底動脈領域の虚血、くも膜下出血というゴロも使われるみたいですね。

*Cardiac: HEARTというゴロを更に使う人もいますね。

-Heart attack

-Embolism

-Aortic dissection

-Rythm disturbance

-Tacharrythmias

*Orthostatic hypotension

循環血液量低下であったり、薬剤性であったり、副腎不全、自律神経異常、糖尿病による神経障害など意外と結構ありますね。また循環血液量低下とさらっといってもさらにその中に子宮外妊娠があったり(若い女性の失神でHCGははずせませんね。)・大動脈瘤の切迫破裂・肝癌の破裂など血管系のイベントも入ってしまうので実は結構落とし穴です。

*Psychiatric: 除外診断ですね

*Everything else: なんだそりゃ、って感じですが英語のゴロによくありますね。

2007年12月17日 (月)

チーム医療 長時間労働への一つの対策

友人のブログへのコメントです。

現実的な対策はチーム医療をすることです。日本でも直ぐに可能です。東京時代の総合内科でも沖縄時代の救急でも下記を提案実行に移されました。指導医1人後期研修医2人研修医2人というチームを作る。回診を毎日一緒にしてお互いの患者の面談をできるくらい把握。週末は交代交代でカバー夏休みなどもお互いにカバー。当直明けも直ぐに帰れます。夜間は米国同様にサインアウトして当直へ。
(日本の場合はこれが難しいでしょうね。なんてたって当直医が少ないですし。)
日本は全員で24時間365オンコールかつ毎週末病院へという方法が多い気がしますが、チームで互いにカバーしあいメリハリのついた生活をしたほうがいいと思います。

2007年11月11日 (日)

面接のご参考に

The Residency Match: 101 Biggest Mistakes And How To Avoid Them Book The Residency Match: 101 Biggest Mistakes And How To Avoid Them

著者:Samir P. Desai
販売元:Md2b
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面接の準備に使った本を思い出してあげてみようと思います。個人個人の好みがあると思うので適宜判断していただければと思います。上記の本は薄くてよくあるマッチ全般によくあるミスが書いてあるのでざっとよみました。FIRSTAIDとあわせて使いました。

First Aid for the Match: Insider Advice from Students and Residency Directors (A Student-to-student Guide) Book First Aid for the Match: Insider Advice from Students and Residency Directors (A Student-to-student Guide)

著者:Tao Le,Vikas Bhushan,Chirag Amin,Kieu Nguyen,David Altman
販売元:Appleton & Lange
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アメリカ臨床留学大作戦―USMLE,英語面接を乗り越えた在米研修医による合格体験記と留学に役立つ情報 Book アメリカ臨床留学大作戦―USMLE,英語面接を乗り越えた在米研修医による合格体験記と留学に役立つ情報

著者:岸本 暢将
販売元:羊土社
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情報の詰まったこんな本を一人で書いてしまわれるなんて本当にエネルギッシュな先輩です(海軍病院の)。想定質問と回答は本当に充実していますね。私は自分なりの答えのキーワードを書き込んでいました。

採用される英語面接 対策と実例集 (CD book) Book 採用される英語面接 対策と実例集 (CD book)

著者:田上 達夫
販売元:ベレ出版
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正直どれくらい役立ったかといわれると?ですが、仕事の面接なわけですから共通する点も多いし、気をつける点や意地悪質問の例など割と良かったかなあと思いました。CDを聞いてイメージトレーニングとか初めの方はしました。なれると別に...という感じになるのですが、その意味で本命のプログラムは真ん中にするのは鉄則ですね。初めは勝手がわからず、最後は疲れています。

MBA式 面接プレゼン術 Book MBA式 面接プレゼン術

著者:シェル・リアン
販売元:英治出版
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MBA式なんていうものですが買ってみました。内容としては上の本とそう変わらない気がします。就職面接の心構えや英語表現を学んでおくことはプラスになるとは思います。

初めの一二回と本命は少し緊張しますよね。言語は違えど一般常識・清潔な服装・やる気のある姿勢・笑顔と明るい人柄・本人の目標や将来設計が伝われば自然とお互い良い印象があるのだと思います。言葉は違えど自分の気持ちを伝えるつもりで話せば分かり合えるのではないかと思います。昔ソニーの会長が演説がうまいのでなぜかと聞かれたときに「妻を口説いたときの気持ちでいつも話している」といったそうです。まあ、完全に一致しませんが、心意気は通じるところがあるのではないでしょうか。

面接でよい印象を残したらthankyouletterを書きましょう。手間がかかりますがなるべく全員の面接官にそのときの様子を思い出して一人一人違う文面で日本を思い出させる便箋等を使って書いたらよいのではと思います。

向うが気に入った場合ランクリストの提出の頃に手紙なりemailなり電話なりあります。それらを考慮しつつも(半ば騙し合いですね。)自分の行きたいところを一番高くするといいと思います。(理論上は応募者の希望が通るようになっている仕組みだそうですし。)

いろいろ相談して悩んで最後は「自己責任で自分で決める」のがいいと思います。誰かのせいにするような決断をする人生は悔いの残る人生ですが、自分のせいにする人生は悔いがあっても諦めがつくものだと思います。行きたくないプログラムは決してランクリストに書かないのも大事です。面接に臨まれる方々のご成功をお祈りしております。

2007年11月 6日 (火)

面接旅行のコツ?!

救急医学のレジデンシーに日本から応募される方が毎年かなりいらっしゃるようでとてもうれしいです。ちょうど私がチャレンジする二年前に海軍病院の先輩がオレゴンにいかれてから少しずつ我々にチャンスが出てきた気がします。

私も初めは日本人からもアメリカ人からも見学に行った先でも

「とても難しいから進路変えたら」

「米国にこだわらなくていいのでは」

などといろいろいわれて凹んだのを覚えています。小数派ですが励ましてくれる方々の言葉を糧に

「意志あれば道あり」

で諦めなかったことが今に繋がっています。

--

さて今年も数名救急医学のプログラムを受ける方がいらっしゃるということで役に立たない?!かもしれませんが、私が気をつけたことなどを書いてみます。

可能なら模擬面接をしたほうがいいと思います。もちろん米国人の医師とできればそれに越したほうがありません。難しい質問や面接官を演じてもらったり色々と対策をしたらいいと思います。

また短時間でも見学をしてその病院の雰囲気を感じることが大事と思います。
・レジデントが楽しそうにとか充実して働いているか
・指導医の様子はどんな感じか
などは以下に面接で美辞麗句をいっていてもあまりごまかせません。たまにプログラムディレクターや翌日の面接官に出くわすことがありますし。面接で出てこない裏事情もいろいろと聞けます。

現レジデントとのディナーも行った方がいいかなと思います。ここでも翌日の面接官に会うこともあります。当然ですがここも評価の対象と思ったほうがいいと思います。プログラムのいいところ・悪いところを率直に話してくれるところのほうが信頼できます。ディナーにアテンディングが来るようなところはだめなようです。(自分が面接したところにはありませんでしたが)。レジデントには面接聞けない暮らしや給料のこと、仕事以外の楽しみなどを聞くといいと思います。

面接では
・臨床研究をどれくらいやっているか
・年間来院患者数に対する指導医の数はどんなものか
(私の施設の場合8-9万人に対して25-30という具合です。)
・転送しないといけないような疾患があるか(カテ室がないところとレベル1外傷センターでないとか)

・看護師不足なので入院できず患者が救急外来に溢れていないか(救急外来で挿管→抜管できることを集中治療もできるという施設があるかもしれませんが、根本的に間違っていると思います。)

・上記に共通しますが見学すると病院の財政状態を垣間見れると思います
・超音波の機械や指導体制は

・小児救急のトレーニングは
・中毒の経験や教育は(私の施設では不十分なので姉妹施設のあるフロリダやアリゾナで行います。)

・外傷外科との連携体制は(気道確保以外に救急は何をするのか)
・他科ローテーションの内容と質は

・シミュレーション教育は

(現在米国の教育にとってとても大事なトピックです。単なるACLSなどだけでなく三年間に跨って参加型のダイナミックな教育をするために大きなウェイトがあると考えています。)

こんな感じのことを聞いていたなあと思い出しています。

日本からくる先生に対して予想されるよくある質問は
・なぜわざわざ日本から
・北米型救急のニーズはあるのか
・米国で研修した後どうするか
・日本に帰るなら雇ってくれるところはあるか
・プログラムに先生が与えられるベネフィット
・経験のある先生がもう一度一からやり直すことへの抵抗は
・異文化への適応に自信があるか
こんなことでしょうか。

面接一般としてメモをとって気持ち前傾で目を見ながら熱心に話しを聞く。面接官が一生懸命話をする時間がある方がうまくいっていることが多い。(もちろん自己アピール大事ですけれど)ネクタイの色は赤のほうがいいかもしれない。(情熱的に見える?)もし本当にそのプログラムにきたいなら最後の握手はがっちりとして

I wanna work at here!!

と情熱的にいう。想定質問に対する回答はある程度作っていましたがどういうことをいおうかと決めておいて一字一句覚えるのは避けました。臨機応変に対応できるということも言語力のアピールとして重要なのかもしれません。MBAの面接の本とか適当に何冊かかって練習してみました。いわゆる意地悪質問もある程度しっているとあんまり苦になりません。そんな質問だなと感じたときは当意即妙にかえせるといいですね。

「車になるならどんな車がいいですか?」

なんて質問もありましたね。救急医をイメージしてSUVといっておきました。理由は救急医と一緒で引き出しがたくさんあっていろいろ場面に応じて対応できるからといいましたね。

以上私個人の意見にすぎません。大分偏っておりますし、自分なりに取捨選択していただいてよい面接旅行を迎えていただければと思います。少しでも参考になれば幸いです。

2007年10月22日 (月)

眼底鏡

眼底鏡は得意ではありません。ただ基本的なことを海軍病院のときに検眼医のケンさんに教わったのでそれをレジデンシーの仲間に伝えた文章です。まじめに乳頭浮腫を見るべき疾患はPanopticをつかいます。

--

Hi my friends, Below is some info for ophthalmoscope technique. Applicable to panoptic as well.

http://careerfocus.bmj.com/cgi/content/full/329/7461/56

From my stand point, common mistakes for using a direct ophthalmoscope are below...

Mistake 1) Choosing a bright light.

It is very important that a pt can tolerate the brightness of this exam. I will chose the least bright and smallest light so that he or she can tolerate longer.

Mistake 2) Have a pt look straight.

It is important to get your patient to fixate on a precise area (for example, the corner of the room or curtain rail). If you are too vague about this they will move their eyes. Instruct the patient to look at this spot no matter what-even if you get in the way. This spot should be located so that they are looking slightly away from you when they are examined-that is, to the left when you examine the right eye and vice versa.

Mistake 3) Do not pay attention to your and his or her refractive errors.

Often the examiner try to take his or her glasses off. Also pt's glasses might be off. If you can examine both glasses on, probably that is the best way because you don't have to correct refractive errors. If you need get pt's glasses off, I will recommend you to estimate their diopters by using cheating sheet below from his or her visual acuity. That way you can have good estimation about how many diopter dial you will move.

Often time examiner will get close to the pt's face, and dial 4-5 diopters. Looking at the cheating sheet below, you will see how far you will go if you dial 4-5 diopters. If you are using your glasses on, I will recommend keep them on. If you need to take that off. You need make sure that you will adjust diopter prior to looking at pt.

-The dial is green for +, red for - for your reference.-

Refractive Error Myopia in Diopters Approximage Unaided Visual Acuity

-.50 D 20/50

-1.00 D 20/100

-2.00 D 20/200

-3.00 D 20/300

-4.00 D 20/400

-5.00 D 20/500

-6.00 D 20/600

-7.00 D 20/700

-8.00 D 20/800

-9.00 D 20/900

-10.00 D 20/1000

These approximations apply to nearsighted (myopia) patients wearing glasses. Obviously I am not good at ophthalmoscop technique and the info above could contain errors, feel free to give me any inputs. Thank you very much!

私の英語は非常に未熟で文法的間違いも多くお恥ずかしいところです。

*参考 ウェブで見つけた説明のコピーです。

欧米で用いられている方式で分子に検査距離、分母は視標の番号をとり表す方法でよく使われる20フィートでの検査距離では20/20(小数視力1.0)や20/40(小数視力0.5)のように表される。
※なお分母の視標の番号は小数視力1.0の人がその視標をかろうじて判別できる距離になっています。20/40 の場合は小数視力1.0の人は40フィートの距離からその視標を判別できる事になります。

2007年10月14日 (日)

偏ったリストですが

私のレジデンシーのみんなで新入生にお勧めする10個の論文ということで選んだものです。大分偏っていますが、それもそれで地域色があっていいと言い訳しています。

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Practical Implementation of the Guidelines for Unstable Angina/Non ST-Segment Elevation Myocardial Infarction in
the Emergency Department

A Scientific Statement From the American Heart Association Council on Clinical Cardiology (Subcommittee on Acute
Cardiac Care), Council on Cardiovascular Nursing, and Quality of Care and Outcomes Research Interdisciplinary
Working Group, in Collaboration With the Society of Chest Pain Centers

Circulation. 2005;111:2699-2710.

胸痛ユニットはあんまり費用対効果がなんてBMJに出ていますね。だけど訴訟費とか訴訟の心的負担とかもいれたらやっぱりあったほうがいいのだと思います。日本では病歴上疑わしかったりしてもトロポニン陰性で心電図変化がなくて壁異常がはっきりしないと帰宅のことが多いと思います。ごく一部の非典型が厳しい状態で帰ってきて厳しい状況になることが起こりえるのではと思います。
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Prospective Validation of the San Francisco Syncope Rule to Predict Patients With Serious Outcomes.
Ann Emerg Med. 2006; 47:448 - 454.

失神のリスク分けはいろいろとありますね。心不全がリスクなのは納得のところです。
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Do Emergency Department Blood Cultures Change Practice in Patients with Pneumonia?
Annals EM 2005; 46: 393-400.

感染症の先生方にみせたら大目玉くらいそうな論文です。しかし救急では必要ない血培はとるな、、、ていう感じです。糖尿病・免疫不全・老人ホーム・COPDなどは例外です。MRSAなどの可能性があるので血培をとっています。
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Prevention of contrast-induced nephropathy with sodium bicarbonate: a randomized controlled trial.
JAMA. 2004 May 19;291(19):2328-34.

結局アセチルシスティンも思ったほど効果がないし、メイロンも水分負荷による利点が殆どなのかなあなどと我々の施設のカンファレンスのリビューでの話がでていました。
-
Wait and See Prescription for the Treatment of Acute Otitis Media. JAMA. 2006; 296,(10):1235-1241.

中耳炎は2歳以上ならそんなに必死に抗生物質を出さなくていいのだろうという米国が欧州に習うという珍しい傾向の論文ですね。
-
Fever without Source in Children 0 to 36 Months of Age. Pediatric Clinics of North America. 2006; 53: 167-194.

日本の予防接種はあまり進歩していない?!のでこの論文は正直あんまり参考になりません。残念。日本に帰ったら3ヶ月-3歳の39度は潜在性菌血症を考えて採血→必要なら血培・抗生剤をやらないとたまに起こる髄膜炎などが怖そうです。1993のAnnalsofEMのガイドラインを使うことになるのだろうと感じてます。
-
Early Goal-Directed Therapy in the Treatment of Severe Sepsis and Septic S
2001 Volume 345:1368-1377
Surviving Sepsis Campaign Guidelines for Management of Severe Sepsis and Septic Shock. Crit Care Med. 2004;32
(3):858-873.
救急での抗生剤の開始などの重要性が叫ばれる救急部からの研究ですね。
-
Fine MJ, Auble TE, Yealy DM, et al. A prediction rule to identify low-risk patients with community-acquired
pneumonia. N Engl J Med 1997; 336:243-250.

古い論文ですがPORTscoreに準じようと珍しく私の施設でもまじめに計算しようとしています。
-
Prediction of pulmonary embolism in the emergency department : The revised geneva criteria
Ann Intern Med 2006;144:165-171
いろんな基準がありますよね。ノースカロライナのシャーロットの基準も好きです。最近SAEMであったのがD-DIMER並みの感度が問診だけでというのがありましたね。ただ追試が必要とは思いますが。

2007年10月 2日 (火)

小児救急って難しい2

正しく見逃し症例を体験しました。

5ヶ月男児満期分娩生来健康。一週間続く下痢と二日間の嘔吐を主訴に小児科外来受診。少量頻回の補液を指示され帰宅。自宅にてやはり嘔吐が続き元気も泣き止まないため来院。咳なし、鼻汁なし、家での発熱なし。体温37.7度、脈拍120、SPO2:99%、看護師がチアノーゼがあるような気がしたとのことでSPO2を測りなおすと80台であったが直ぐに90台になったとのこと、私が診察。不機嫌で泣き止まず元気がない。眼球が陥没気味であり脱水が強い印象。首は柔らかく両鼓膜も正常。胸部は頻脈で収縮期雑音あり。ラ音は聞かれず。腹部は平坦で軟。直腸診で血液なし。

脱水が強く頻脈も頻呼吸も心配のため採血・点滴・入院が必要と判断しました。

指導医が診察すると収縮期雑音が単なる血行動態の亢進と思えないとのこと、両側大腿動脈を触れると弱い。。。上肢>下肢の血圧。そう大動脈縮窄症でした。正直いまのところも下痢嘔吐との関連は今一よくわかりません。ただ主訴と病歴にとらわれて収縮期雑音を追求できなかったことが見逃しの理由だったと思います。指導医は背部でも聴診をして縮窄症を考えたようです。

海軍病院時代も縮窄症を間接経験しましたが、やっぱり難しい病気だと思います。家に帰って本を読み直してみても、結局しっかりと診察をすること、鑑別診断にこの病気を入れておくことが大事なのだと改めて、反省するしかできませんでした。恐らく入院させても救急外来で引っ掛けないとみんな偏見を持って診察して気付かないのだと思います。確か沖縄の場合も呼吸不全とERで診断されていました。身体診察をしっかりやらないといけないと改めて反省した症例でした。

2007年9月10日 (月)

総合内科について2

総合的な仕事をする医師の仕事において個人の好むと好まざるに関わらず新しくできた分野であること、Counter cultureとみなされやすいことから、自分自身のアイデンティを維持することはときに困難になります。患者さんから専門が何か?といつも問われ続けること、専門医から好意的否定的など様々なコメントがくることなどが困難の一つなのだと思います。最終的には自分がやりたいと思った仕事への愛着・愛情が大事になってくるのではないかと考えています。

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さてまだ尻の青い若造の私が色々なことを書きましたが、今回は私が会ったことがある信頼する先生が働いていらっしゃる総合的な診療をする医師のいる施設を幾つかご紹介したいと思います。全く網羅的ではありません。あったことがある先生がいる、その人を私が信頼しているという点のみから挙げております。(偏りがございます。)

http://www.ntmc.go.jp/sinryo/ka/24sonai/page001.htm

私が初期研修をした病院です。非常に素晴らしい指導医の先生がいらっしゃり充実しています。毎回自分の外来がある日は、診療後まとめて指導医と今後の方針を確認する議論ができることがとてもいいことだと思いました。時に電話してもう一度救急まできてもらうこともあったそうです。入院病床も充実しており当直ではER的な仕事をすることになります。公立病院なりのフットワークの難しさはあると思います。柿の木坂という立地も魅力の一つです。

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http://www.rakuwa.or.jp/kenshu/otowa/kouki-sogo.html

伝説のM市民病院から多数の素晴らしい臨床家が移籍したところです。あまりに有名でみなさんご存知なのだと思います。最近は京都の公立病院から家庭医の研修をされた総合診療の大御所の先生も移籍されていらっしゃるようです。救急部も総合内科を中心に立ち上がっておりER形式をされているようです。

私の大学時代の同級生の先生が多数のレクチャーや全国講演そして有名著書を出していてまさにバリバリ働いています。感染症・ICU・ER・往診なんでもしっかりとやりたいという欲張りの人に向いているのではと思います。

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http://www.aso-group.co.jp/aih/medical/recruit/staff_kouki_kenshuu.shtml

こちらもあまり有名な研修病院ですね。果たして今更紹介する必要があるのかと考えると確かに。。。なのですが、このブログを読んでいる人にもしかしたら医学生の人がいたらなどと思って書いております。急性期の内科入院管理のマネージメントをしっかりとした指導医と一緒にやりたいという人にうってつけだと思います。当直ではER的な仕事も担当、ICUでの仕事や他科とのコラボレーションも多いと聞いております。指導医の先生方を何人か存じ上げておりますが、本当に素晴らしい先生方です。

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http://www.soshin.umin.jp/

直ぐ近くのメディカルセンターとの密な連携そして教育の提携をしている診療所の充実という面でとても魅力的であると思います。私の初期研修中にお世話になった先生が大学病院にてまた診療所にて活躍されています。総合診療の能力を磨くあたって所謂理論的な面や教育手法・コミュニケーション手法の獲得は非常に大事ですが、やはり地域で患者さんに育てられることが一番重要と理解しています。アカデミックな部分と質の高い診療所での研修がうまく混ざったプログラムだと理解しております。

関東ではHUNTフォーラムというものがあるようです。

「東京家庭医療学センター・うわまち病院・筑波大学総合診療科・筑波メディカルセンター総合診療科のスタッフ・レジデント・研修医が2ケ月に一度あつまり、勉強会と交流会を行います。」

http://family-s.umin.ac.jp/ml.html

家庭医療学会では学生・研修医のためのMLがあります。私もROMですが入っています。

総合内科医でもないものが総合内科の研修を語るという非常におかしな行為をしました。気分を悪くされた方がいらっしゃいましたら心よりお詫び申し上げます。ただ情報提供に少しでもなればという気持ちからです。広い心お許し頂ければと存じます。ご指導・ご意見ございましたら是非よろしくお願いいたします。

2007年9月 1日 (土)

総合内科について1

日本でも米国でも専門医華盛りには変わりはありませんが、どちらかと手技ベースになってくる(内科でも傾向が強い)専門医が多くなってくるとcounter cultureとして手技ベースより患者管理・総合的アプローチ・知識獲得とその吟味などを大事にするべきだという流れが必然的に出てくるのだと思います。仮に総合的な診療をする医師が大半で専門医が足りないのならばやはり専門医がモット増えないといけないという流れが出てきそうな気がします。

良い面もあり難しい面もある日本の歴史的な講座制よりもよりリベラルな生き方を模索する医師が総合的な診療をする方向に流れていく傾向があったのはやはりcounter cultureという性質があったことと関係があったのだと思います。

1970-1980頃、米国では家庭医・総合内科医・一般小児科医・(救急医)が盛んになってきました。日本でも厚生労働省が国費留学で総合診療医を育成を目指したり、文部省が総合診療部の作成に予算をつけたりという流れがありました。

今そのような総合診療黎明期から20年以上が経とうとしているのではないでしょうか。この流れに大きな追い風となったのが新臨床研修ではないかと考えています。初期研修中に頻度の少ない病気を少数みるだけでなく、やはりよくある病気をたくさんみて罹患率を実感しその中で鑑別診断の感覚を磨いていくこと、良くある病気に対する最低限の対処方法を身に着けることなどがコンセンプトなのだと思います。これは正に総合的な診療をする医師に重なります。このコンセプトについて非常に最もであると感じるので私は初期臨床研修の義務化に概ね賛成です。その開始と地域医療の崩壊は関連があると思いますが、そこに地域医療の崩壊の全ての原因を求めることは困難であると思います。地域医療の崩壊はもっと多因子的なものだと思っています。

臨床研修が始まったときにある意味バブルのように研修医という学習者・労働者を求めて多くの病院が手を上げたが、やはりそこで手技ベースでない教育を行える指導医が少なかったということは始まってきて大分実感されている感があります。(かくいう私も上記を正に実感しました。)

2007年8月20日 (月)

原色の夏3:未熟だな

と思うことがたくさんありました。今回の旅にて。

もちろんコトー先生にお世話になっていたときに一番たくさん感じたのですが、帰国の際にお世話になった二つの病院でもかなり感じました。

湘南の病院北九州の病院にお世話になりました。場所こそ違いますが、二つの病院とも地域に大きな貢献をされている急性期病院でありそこに素晴らしい指導医の先生方とやる気に溢れた研修医の方々がいらっしゃいました。

私はそんな病院に今米国にいるというだけでお邪魔させていただいたわけですが、お話をさせていただいてむしろ自分の未熟さ・不勉強を痛感し、日本に帰るまでのあと二年弱また勉強せねばと決意をしたところです。今回の出会いで思い出した大事な言葉があります。

「良い臨床医が育つ条件は、(学ばせてもらう)患者がいて向かい合って毎日研鑽する医師がいることである。」

http://www.igaku-shoin.co.jp/prd/00142/0014282.html

私が初期研修した東京の国立病院の総合内科医長先生の言葉です。学生時代に見学にいったときに先生のあまりに凄い総合内科医としての能力に衝撃を受けました。

「先生はどのようにして現在に至られたのですか?」

と聞いたところの答えが上記のものです。

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さて、どうしてこの言葉が出てきたかというと、心臓外科・移植外科など外科系で研修システムの観点からどうしても症例が集まる海外で研修せざるを得ない分野と違い内科や救急などで海外に行く意味は何かという疑問からです。

私が思うのは上記の言葉通り

「優秀な臨床医は環境に依存せずとも育つ。」

と思っています。しかし、環境に依存せずに育つにはかなりの精神的な強さともともとの成長するための才能を持ち合わせていることが大事なのであろうと思います。結論として私のような成長する才能が限られていて精神的に弱い人間は、新しいもの・新しい環境を求めて彷徨い、その中で成長するのがいいのかと思っています。

(これはこれで三十路になってくると結構大変なときもありますが)

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http://www.yodosha.co.jp/book/9784758104623.html

今回北九州でお会いした有名研修病院の先生お二人にも大変お世話になりました。日本で足腰のしっかりした総合内科医になれる環境がしっかりとあると改めて感じました。別の機会に私がこの病院はいいと思う総合内科医のための病院を列挙したいと思います。

(私はマイナー派の救急医で且崩れ内科医のため総合内科に興味があります。)

2007年8月 3日 (金)

人の習性2:医療はトムヤンクン

私の初期研修医時代の指導医の言葉です。非常に素晴らしい方で最近は下記の本も出していらっしゃいます。

Book 医師アタマ 医師と患者はなぜすれ違うのか?

著者:尾藤 誠司
販売元:医学書院
Amazon.co.jpで詳細を確認する

米国で研修していて指導医も同僚も「そんなエビデンスはない」と鬼の首をとったようにいうことがあります。そんなときに思い出しますねえこの言葉。

その心は「トムヤンクンとスープは海老がなくても食べられるけれどエビ(デンス)があったらもっとおいしいね」です。林寛之先生も似たような表現をされていました。

もちろんしっかりとしたデザインと規模の臨床試験によって裏づけされたコンセンサスを日夜勉強することは大前提ですが、医療の殆どはまだまだ未開の土地ばかりで良いエビデンスがないからというだけで選択肢からはずしてしまうことは問題でしょう。

救急医は特に前にも書きましたが、第六感が「嫌なにおいがする」と思わせたらエビデンスなんてさらっと捨ててそのにおいを追求することが大事なのだと思っています。

2007年7月10日 (火)

PALS

を先月受けました。思い返すとPALSを受けるのも三回目となりました。成人と同様、CPRの有用性が強調されていました。また年齢や体格に応じて薬やジュールを調節されました。

小児の心肺蘇生は頻度が低いため常に病院全体で予行演習や関わる可能性があるスタッフはPALSを受けなくともその知識をもって復習をしていることが大事と思います。

http://www.armstrongmedical.com/ami/item.cfm?itemid=755&sction=3&sbsection=14

ブラズロテープに批判的な人もいるようですが、小児ICUなどを除き一般病院の救急外来で急に計算して必要な薬剤量・ジュールを出すというのは現実的でないためPALSでもブラズローテープは推奨されています。

ブラズロテープとサイズ別の容器と薬剤を準備して予行演習を定期的にやっていることがいざというときに「あー良かった」となるのだと思います。逆にこれらの備えがない救急外来での小児心肺蘇生はかなり厳しいものになると思われます。

http://www.vidacare.com/Products/index_4_29.html

米国では手で入れる骨髄輸液だけでなく電動で入れるものも使われています。成人にも使え、とても簡単なため救急外来にあるととても便利なのではと思います。

2007年6月 9日 (土)

夜のお仕事

皆様から励ましのお言葉を頂き、とてもありがとうございました。母子ともに健康で忙しいですが充実とした日々を送っています。

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救急医学のレジデンシーの良いところはシフト性であること。他科ローテーション時は当直があるがERにいるかぎりは大体8-10時間シフトである。

レジデンシーを選ぶときの基準のひとつにシフトがどのように構成されているかがあると思う。私のレジデンシーは大体9時間シフトが多く8時間で新患をみて残りの1時間で行き先を決める(Disposition)。その1時間の間は重なり合うようにスケジュールされた新しいレジデントが新患みることになる。

一番厳しいのは12時間シフトでDispositionの時間がない場合。引き継いだ患者さんの様子を見るだけで数時間かかってしまう。その間新患のひとたちは待たないといけない。フィラデルフィアの大学病院を見学したときにこの体制であったが大分厳しそうであった。

もう一つ大事な点は、夜のシフトをどのように組むかである。救急医学の専門医なると週のシフトは大体3-4回程度であるが、レジデントは週に5-6回は働く。それゆえ夜のシフトの組み方がとても大事である。

私のレデンシーでは、救急のレジデントは年に1-2ヵ月、夜だけの月がある。この間は昼夜逆転するがそのお陰で、他のERにいる月に睡眠スケジュールが崩れて悩まされることは少ない。

Fast TrackといってPhysician assistantが診療できる咽頭痛・風邪などの病気を扱う場所がしまっているため、深夜はこのような患者さんもレジデントがみることになる。UTIや風邪などを結構診ることがあってそれはそれで勉強になっている。実際、将来Physician assistantがいる環境で働くことはないだろうし、忘れないようにたまに軽症の患者さんを短時間で見る訓練も必要と復習の意味で必要と思う。

2007年5月21日 (月)

EMS2-4:安全管理など

Dscn1097 パイロットの方々はとても経験が豊富で、レジデントにヘリコプター同乗の際の知識を色々と教えてくれます。

地図の読み方有視界飛行中の他の航空機の見つけ方、高い塔を地図でどう発見するかなどなどなど。

また万が一墜落したときにどのようにサバイブするかということもかなり強調されています。冬場にどのようにシェルターを作って暖をとるか、携帯用GPS表示機の使い方、三つの炎は助けを求めるユニバーサルサインなどいろいろなことを学びました。

機内にある無線機です。あらかじめよくいく病院がプリセットされてあります。機内のクルー同士の会話はモーションセンシティブで自Dscn1095_1 動に拾ってくれます。離発着時の会話は禁止されています。

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私がヘリに乗っている月に他の施設で墜落して生存したフライトナースの方を招いてどのように安全な飛行を続けるかというセミナーも開かれていました。また墜落して家族失った方も講演をしていました。可能性はかなり低いことではありますが、万が一に備えて地上での管理も、安全のための知識確認・トレーニングも色々と心を配っている様子がわかります。

また医療面でも器材に不備がないこと・プロトコールのコピーが機内にあり直ぐに確認でき迷えば病院と無線で話して意見を求められることなどとにかく安全管理に細かく配慮がされています。

医療にお金がかかる米国であればこそ可能なお金のかかった重装備の医療搬送システムなのだと改めて思いました。

2007年5月20日 (日)

EMS3:救急車・消防車

写真ばかりですが、折角とったので掲載します。EMSではヘリ・救急車・消防車での同乗実習がありますが最後の消防車です。

私の住む田舎町では前にも書いたかもしれませんが消防士の方々はみなさんBasicEMTであり日本の救命士の装備に近いものとAEDをもっています。彼らは火災関連にも医療関連の双方に対応します。日本でもそうですが、火災対応よりも医療対応の出動がはるかに多いそうです。

P1050154911の連絡が司令室に入るとポンプ車と救急車の双方が現場にむかいます。CPRなど人手が必要な場合は現場に引き続いて救急車にドライバーとして(パラメディック二人が医療行為に集中できるように)またはCPRの一員として参加します。

ポンプ車の中には交通事故で大破した車を壊すための簡単な用具が 入っています。

EMS2-3:ヘリコプター内部

Dscn1075 ヘリにはパイロットに加えて看護師二人もしくは看護師一人・パラメディック一人という組み合わせになります。

フライトナースになるためにはICUやERでの経験の後に各施設にて決められたオリエンテーション(ACLS・PALSや手技を学ぶラボの経験とフライトに同乗しての経験など)が必要とのことです。

医師が同乗することとお彼らコメディカルによる搬送でアウトカムに差はないと力説していました。このあたりも合理性の国だなあと改めて感じます。

http://flightnurse.case.edu/templates/index.htm

何でも学位にしてしまう米国ならではですがフライトナースの修士のコースもあるようです。パラメディックは病院間搬送なども多いため

critical careの経験とトレーニングが必要となりコースを受けるそうです。

(参考)http://ehs.umbc.edu/CE/CCEMT-P/

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Dscn1080_1 機内は思ったよりも広いです。もちろん(患者さんを二人同時に運んだ)日本で乗った自衛隊のヘリよりは小さいですが。このヘリでは二人まで同時に運ぶことができます。モニター・人工呼吸器も含め二つ常時搭載しています。

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日本でもおなじみの搬送用のトーマスバッグにはこれでもかというくらい色々な機器・薬剤が詰まっています。挿管用のチューブは小児から大人までもちろんブレードもMAC1から4までそろっています。

Dscn1090_1 毎日シフトの初めに点検して補充をしています。またパラメディックの持っているバッグと同様に、輪状甲状間幕切開のキット、胸くうドレーンのキットも入っています。

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Dscn1086 外傷に備えてO-の血液を常に携行しています。また病院外Vfで自己心拍再開した人のためにアイスパックというのでしょうか(ホッカイロの冷たい版)も携行しています。

2007年5月17日 (木)

ブジー

Geb ときくと何だろう?食道を広げるやつか?と思うかもしれません。麻酔や救急の医師はああ、intubating stylet=Gum Elastic Bougieのことか、、と思うのだと思います。

気管内挿管という行為は乱暴に言えば「穴に管を入れる」行為であるため、若くて予備能ある患者さんにコントロールされた環境でやるならばそれほど難しい医療行為ではないと思います。

しかし、解剖学的に難しい人たちの場合は別問題です。こちらにいると日本では想像できないような体格の人に結構出会います。

Arytenoid 今日遭遇した目撃された心配停止(Vf)の患者さんも180kgで大分厳しかったです。MAC4で挑戦してブジーを使ってやっと入りました。披裂部(arytenoid)しか見えず角度が合わないため挿管チューブではなくブジーを選択しました。挿管すると気管輪をカカカと触れる感じがあって安心しました。

http://www.airwaycam.com/eartosternal.aspx

このページにあるように胸骨切痕と耳朶を結んだ線が地面と平行になるように思いっきりシーツなどを重ねて準備するのが理想ですが実際みんな焦ってしまってなかなか準備させてくれません。

(麻酔などコントロールされた状況ではよくやります。)

日本では内くうが狭くなった挿管チューブの入れ替えなどに使いました。ストレスが減ってとても安心したのを覚えています。熱傷の人などは物凄い量の輸液をするので挿管チューブの入れ替えが必要な場合は大きなストレスでしたので。

2007年5月14日 (月)

EMS2-2:司令室

P1050110 病院の地下室にヘリコプターと救急車の司令室があります。司令室で働く人たちはEMTの資格をとってからさらに講義を受けて働くようになるそうです。

私の働く施設の所有する三機のヘリコプターへの指令に加えて隣の州の二つのヘリコプターの指令も行っていて計5機のヘリコプターの発進指令・GPSを使っての位置確認や誘導を行っています。

また、Autolaunchという試みがあってヘリコプターにて直ぐにいける範囲内で外傷が起こると地上の救急隊の要請がなくても自動的に発進して現場にむかうということもやっています。

ERの外傷の初療をするところでは救急医・外傷外科医が待ち構えていますがそのポケベル(trauma pager)に端的に情報を提供するのもこの人たちです。

外傷のレベル・年齢・メカニズム・バイタル・気道の情報(挿管など)・GCS・到着予想時間(ETA)が端的に伝えられます。

外傷のレベルは私の施設独自の基準があってバイタルサイン・GCSなどとメカニズムによって主にレベル1-3に分類されます。(レベル1一番重症。)

P1050111 同じ部屋の反対側には救急車の司令室があります。やはりヘリコプターと同様私の住む町でなく、大分離れた町の救急隊の指令もしています。いったことのない町の指令をするのは結構難しそうですが、電子化された地図があるので大分便利そうでした。(大体救急隊はその町の地図がなくてもわかるくらいなので道案内的な問題はあまりないようですが。)

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ERマガジンで同様の報告を徳島三好病院の上山先生がさらに詳しくされている先生の記事がありますのでご興味のある方はご覧になられてはと思います。

Book ERマガジン (Vol.3No.5(2006年10月号))

販売元:シービーアール
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2007年4月29日 (日)

EMS2-1: 医療用ヘリコプター

 学生の頃、実習に行った病院で外科医の先生が専門的な手術を行う施設数が多すぎて十分な教育の機会があり・外科医の質を維持することが難しいことがあると教えてもらいました。その先生曰く、ヘリコプターなどの病院前の搬送手段が充実しないため拠点病院化が難しいとの話でした。

 今日本はまさに医師不足現場崩壊という状況で拠点病院化が進んでいます。そんななかヘリコプター救急の果たす役割はとても大切と考えております。

http://www.asahi.com/health/news/TKY200704260181.html

ドクターヘリを推進する法案もこのまま順調にいってほしいと切に願います。

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 前任地での救急部長の先生のご指導でいろいろとその重要性・現場の心構えや実際の活動を学ばせていただきました。

http://www.medimedi.org/mediblog/archives/2005_9_1_83.html

「ドクターヘリ」ではなかったのですが、日本と米国で医療用ヘリに同乗するというのはあまりなさそうな経験なので、簡単な紹介をさせていただければと思います。

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Dscn1081 ユーロコプター BK117という機種だそうです。ヘリコプターによる搬送を行い始めたのは20年少し前で米国では50番目くらいであったのとのことです。現在米国におよそ300以上の医療用ヘリコプターがあると伺いました。

私の働く施設の病院ネットワークが所有するヘリコプターは3台でそのうちメインの病院の11階にあるヘリパッドにあるこの写真のものがIFR(計器飛行方式)が可能です。鼻のところの黒いのがその証拠です。残り二台も来年にはIFR可能になると聞きました。この2台のヘリコプターはメインの病院から100キロ程度離れていてます。大体時速300キロと考えると中心の病院から半径400キロ前後をカバーすることになるでしょうか。

(またジェット機で国を問わず患者さんを迎えにいくこともあるそうです。イリノイ州・ケンタッキー州などいろいろな州から運ばれてきます。)

Dscn1082_1  11階の格納庫の中です。冬場は寒くなり氷結でヘリコプターの羽のバランスがおかしくなる可能性があるため格納庫によくヘリコプターを運び入れます。

(つづく)

2007年4月12日 (木)

救急にかかわる人々:EMS1

今月はEMS:Emergency Medical servicesというローテーションです。多くのレジデンシーでは病院前救護体制を学ぶこのローテーションを救急車に乗ったり、司令室をみたりEMSdirectorから講義を受けることを中心にしていると思います。

私のプログラムの少し違った点は病院前の経験を医療ヘリコプターを通じて行うところが多い点です。ヘリコプターについてはまた次回に書く予定です。

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私の住む田舎町で急患が発生すると911(日本と逆ですね。)に電話をかけます。

電話は市庁舎の隣接する警察の司令室につながりその重症度に応じてどのような人たちが派遣されるかが決まります。

たとえば心肺停止の場合は、パトカー、消防車、救急車のすべてが導入されます。

どうして??という感じですが

私の住む小さな町では警察官がみなcertified first responder

http://en.wikipedia.org/wiki/Certified_first_responder

(簡単にいえばCPRの講習を受けているということ)で町を巡回するパトカーすべてにAEDが取り付けられているとのことです。

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またこの町の消防士はEMSdirectorの方針ですべてbasicEMTの資格を持っている

http://www.naemt.org/

ので救命士として活躍できるとのことです。

日本でも心肺停止の場合には人手を確保するために消防車と救急車が同時に出動することがあります。

この資格は州によって発行されます。また最低限の共通カリキュラムはDept of Transportation日本で言う運輸省の規定するものということで総務省消防庁が管轄する日本との違いを感じます。

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EMTは3-4段階に分かれていますが、その中で一番長いトレーニングを要するのがパラメディックです。州や地域、そしてEMSdirectorの作るプロトコールによって裁量の範囲は微妙に変わりますが、多くの侵襲的な手技をすることができます。日本と同様、気管内挿管、コンビチューブ、ラリンジアルマスクを含めた気道管理。胸くうドレーン、輪状甲状間幕穿刺なども行います。もちろん血糖測定と投与、喘息へのベータ2のネブライザー、痙攣への薬剤投与なども行うことができます。

(パラメディックの裁量範囲について米国においてもいろいろと意見があるようです。また研究によっては食道挿管が多かったなども報告されています。)

日本でも救急救命士の方々の裁量が広がっていっています。個人的には好意的に捕らえています。ただ、米国をまねるだけでなく検証に基づいた日本なりの良い資格になっていけばよいなあと考えています。

ACLSにのっとった心肺蘇生が可能であるため病院外でACLSを行い院外で死亡宣告をすることも多いです。従ってERで起きたもしくは病院の直近で起こった心肺停止以外はERで心肺蘇生をすることはめったにありません。

死亡診断書は検死官が書くと聞きました。

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日本でも米国でも病院前という厳しい環境の中ですばらしい仕事をするプレホスピタルスタッフの方々を尊敬しています。

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いろいろな人の努力で私の住む小さな田舎町の病院外でのVfの社会復帰率は47%だそうです。愛知万博の75%も凄いですが、この数字も凄い数字です。

追記:

ER マガジンという雑誌を読み返していて2006年の10月号にオレゴンの中村先生がプレホスピタルプロバイダーの方々のことをまとめてくださっていたので参考になると思います。

Book ERマガジン (Vol.3No.5(2006年10月号))

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2007年3月28日 (水)

麻酔看護師

http://www.aana.com/

http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2005dir/n2642dir/n2642_03.htm

麻酔看護師というのが米国にはあってICUの経験を数年積んだ看護師が修士の資格で麻酔の研修を二年半を行います。その後は独立して麻酔をかけることも可能になります。(施設によっては麻酔科の管理下の場合もあります。)

日本でも同様の資格の導入の議論があるようです。米国ほどの医療行為の範囲は難しいかもしれませんが、麻酔の維持を目的にコースを作り資格を作ることにそれほど問題があると思いません。特にICUの看護をしっかりやってきた看護師であればなおさらと思います。導入は医師がやるにしても万が一のトラブルに備えて気道管理に特に強調をおいたACLSを完全にマスターしている必要があると思います。

小児科医せよ麻酔科医にせよ現状の労働条件を改善しない限り、冷静な判断力がある医学生が敬遠する可能性はあると思います。

医師の養成と総数増加も大事と思いますが、医師法に縛られすぎている日本の医療の現状を見返す必要もあると考えています。

2007年3月26日 (月)

麻酔科 安全

http://www.buyemp.com/product/1121243.html

Interlink_access_canula 麻酔科のときに薬剤を吸うときに針を使いますが、こちらの針は左記のようにプラスチックになっていていちどつかったらおしまいです。

ちいさな工夫ではありますが、体液に暴露される危険が多い手術室でなるべく傷をへらしていこうという姿勢に好感を持ちます。

また、麻酔に使う薬剤には種類別に色分けされて、濃度と薬剤名が印刷されたシールがあります。このシールをシリンジに貼ってから薬剤を用意しています。

これも小さな工夫ですがより人間による間違いを減らすためです。

2007年3月25日 (日)

麻酔科 手技の数等

救急のレジデンシーで麻酔科を回る場合は気管内挿管に研修のポイントが集約されています。三年間で最低35回の気管内挿管が求められます。

http://www.acgme.org/acWebsite/RRC_110/110_guidelines.asp

この数が十分かといえばおそらく足りないのでしょう。

http://www.jaam.jp/html/listofnames/sen-saisoku.htm

ちなみに日本救急医学会の場合は専門医申請の場合に5例記載のようです。

日本救急医学会の方が要求している項目は多いようですが、米国のように研修プログラムの設置の認可とその内容の監査を強い権限をもっておこなえる組織がないこともあり、単純に日本の要求が厳しいとはいえません。

むしろ、米国の方がプログラム設置のための条件が厳しいのでその条件を満たす中で3-4年の研修をするレジデントはある一定の技能をもって卒業する可能性が高いと考えられます。

日本ではマッキントッシュばかりでしたが、こちらではミラーを使って挿管するひとも結構います。初めは少し戸惑いましたが今はなれてきました。

2007年3月16日 (金)

精神科 スーパー救急

http://www.tmh.or.jp/superqq.htm

精神科の友人に教えていただきました。どこの国も急性期の精神科疾患の方々にどのように対応するかということが問題になると思いますが、日本ではスーパー救急という設置条件が厳しい病棟を導入してこれに対応しているとのことです。

(精神保健指定医が5人以上、看護師や精神保健福祉士も一定数以上、個室も多くなくてはいけないなど。)

実際は20前後の病院が認可されている状態で全国的なニーズにはこたえられていないとのことです。少しでも改善されていけばと思います。

この制度がどの程度の精神科疾患に対応するのかもうちょっと調べてみないといけないと思っています。

日本で薬物過量摂取などの患者さんは体の問題以上(ほとんどがベンゾジアゼピン系によるもので毒性が低いことが多い)に帰宅した場合に再度の自殺企図の可能性があり、安全管理上問題のがあるので入院していただきます。

病棟の慢性的な看護師不足によって24時間の1対1など夢のまた夢のためICU(看護師が多い)か家族の付き添いが約束されれば一泊して翌日精神科受診を薦めていました。

2007年3月11日 (日)

EBM?など

論文を三分でとか

http://pearls.medu.jp/cont/3minutes.html

ジャーナルウオッチ

https://ds-pharma.jp/member/nonmember/_login.jsp?__af_target=7iogwu5x3%2BtJqX46Tx44o92gWHD1LtFX83p6EKJK5SnIw2IAjrF1I6A8wc7NvlwpMfdK1ihwji26%0D%0Ae1yYL5Y6q%2B4dWlyyj548aF5ZS4cJKJJ8Y4Ynz9Ox%2BA%3D%3D&ec=0

アップトウデートやクリニカルエビデンスなど(もちろんコクランとかACPjournalclub)いろいろとEBMのツールはありますが、それらをどのように使っていくかといのは結構難しいですね。 先週レジデンシーのjounalclubがありましたが、みんな一生懸命論文を読み込んでいました。私もざっと読むときによくチェックする除外された症例数・合併症などはabstractに出ないので「三分」の方法でやるといつもそこに気付かないことになります。それ以外も結構最後の方になって実はこんな死亡例がありましたが統計に載せませんでしたなど、論文を隅々まで読まないとだめなときが結構あります。

ACPjounalclubの編集者の人が言っていましたが、スタディに疑問があると著者に質問状を送って確かめているとのことです。それによって著者の結論とACPjounalclubの結論が変ることがあるそうです。またマクマスターの先生だったと思いますが彼は結論や議論の項目を読むと影響されるので方法と結果しかみないともいっていました。

http://mayoresearch.mayo.edu/mayo/research/ker_unit/

上記で紹介されているように研究をする集団の選び方やうまくいなかいデータは途中で廃棄されてしまう。けれども充分なアウトカムの出る症例数がない研究が行われ結果が良くないともしかしたら本当は充分な症例数があればよい結果がでたかもしれない研究がお蔵入りしてしまうこともありうる。 最近低容量ステロイドが効かないとか、周術期のベータブロッカーが効かないとかあたり前のように行われていることに疑問がついていてなんだかEBMっていうのも民主主義と一緒でないよりかはましだけれど全然ベストより程遠いという気がします。

北米型救急も同様の存在ですが。

2007年2月25日 (日)

終わったあ

外科ICU終わりました。あー面倒であった。おびただしい雑用ともこれでしばらくさよなら。

羽を伸ばしたけれど火曜日の試験に向けてがり勉しないといけません。

来年度も小児・内科・外傷ICU(二回目今度はシニアで)と三ヵ月もICUがあるのでまた大変そうです。

苦労は買ってでも。。。とかいいますが三十路になって底辺を這うような生活していると「何をしているのか?」と自問自答してしまいます。

2007年1月13日 (土)

産婦人科は怖い

24時間のシフトを終えて4件のお産参加。自分が貫徹できたのは2件。他の二件は肩甲難産、恥骨を斜めに押すとか、股関節を思いっきり曲げるとか、指をいれて体をまわすとかいろいろとありますが、結構大変。どうしてもだめなら四つんばいになるというのも産婦人科医でなければオプションとのこと。 いわゆる経産婦の分娩で産婦人科医が間に合わないときの応急対応はできるようになりたいけれど、自分で進んでお産はとりたくないなあ。 昨今はみなさん、医師への視線が厳しいから、その場に自分しかいなくて良かれと思って対応しても結果については厳しく追求されますから。下手したら警察に逮捕され、尋問留置後、刑事告発だしね。この現場のやりきれなさ、マスコミや、手厳しい患者さんにはわかっていただけないのでしょう。

2006年12月24日 (日)

mistletoe

日本語でヤドリギというものです。クリスマスにこちらで飾るもので、その下にいる人とキスをするという習慣があるようです。

その葉を食べてしまったという赤ん坊が来ました。お国柄なケースです。

日本でも知られていると思いますが、こちらはPOISINDIXという有料サイトがあってたいていのことはここで検索をしてみるとわかります。
http://www.micromedex.com/products/poisindex/

4枚以上の葉もしくは3個以上の実だったと思いますだと危険とのこと。

幸い小さい赤ちゃんのため、まずこんなに食べられないでしょう、とのことで直ぐ帰宅されました。

子供に関連するケースは実に千差万別です。

2006年12月17日 (日)

循環器2 Wellen's syndrome

http://www.ispub.com/ostia/index.php?xmlFilePath=journals/ijc/vol3n1/wellens.xml

不勉強な私は知りませんでした。カンファレンスで知りました。

胸痛時ではなく安静時にみられるv1-v4の二相性T波がある場合(心電図の詳細は上記サイトご参照ください。)LADの基部に顕著な狭窄があるという症候群です。

こちらの救急外来では

http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/111/20/2699

この文献の2704ページのアルゴリズムにしたがってlow risk ACSの場合にobservation unitという経過観察用の場所(ER内にあります。)で様々なストレステストをした後必要に応じて循環器科医にコンサルトしています。

この症候群はよく見落とされがちで(救急外来に来たときには胸痛の変化によって心電図をとる習慣の方が強く胸痛がなくなるとほっとしてしまう)、症例提示のあたケースも循環器内科医が胸痛がないときの心電図をみて発見したものでした。