2010年4月16日 (金)

4月 4 盲腸軸捻転

たまには臨床の話題を。
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先日口のしびれを低カルシウム血症だと思うといって自信満々にプレゼンした彼。診断はMSでした。昨日は胃腸炎だという彼。やはり自信満々。

突然発症の嘔吐で少量の便が二三回。腹部は右側が膨満していて鼓音がある?バイタルやみため白血球はOK。でもねなんかおかしいよ。ということでKUBをとって。
ちょうとシフトの間でサインアウト。

次のアテンディングに何かおかしいから。CTとか外科コンサルト必要になるかもね。もういちど診察よろしくと。

盲腸軸捻転で乳酸値が上がって緊急手術となったそうです。
診察は大事ですね。

2010年4月 9日 (金)

4月 2 公衆衛生のコース

昨年さんざん迷いそして色々な方に迷惑をおかけした、、、大学院の選択ですが、、、自分の適性や将来の方向性そして自分の専門などいろいろと考えて公衆衛生を学んでみたいと改めて思いました。それゆえの夏にHSPHのコースを取ることにしました。MPHは冬に受験して正式に入学しないとイケないのでもしかしたら学位なくクラス取るだけになってしまう可能性もあるのですが、、、いろいろと考えてこちらを選択しました。
ご迷惑をおかけしております。申し訳ございません。

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夏のコースは統計・疫学・社会と健康・質改善といった具合になります。何しろ15単位をひと夏でということでかなり大変な感じです。
夏のコースの成績がその後の入学に影響するそうで、、、頑張らないといけません。

2010年4月 6日 (火)

4月 1 専門医試験 口頭試問

4月は専門医の口頭試験のために週に二回くらい友人とあって問題を出しあって練習していました。
knows,
knows
how,
shows how,
and does

このミラーのモデルでいうところの二段目をみているのですね。Validityの問題はありますがいいreliabilityは過去に証明されているようです。
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シカゴにいって専門医試験受けました。節約のためにマイレージ使ったんで直行便でなくてちょっと疲れましたね。レジデンシーの友人やUSNHの友人と食事ができて満足でした。
受かっているといいなあ。受験料は合格しないとCMEファンドから払ってくれないのです。

2010年2月15日 (月)

2月2 外傷

金曜日の夜はお酒によった患者が交通事故で、もしくはよって喧嘩で殴られたとかよって刺されたとかね。80%くらいが外傷のシフトでしたね。

複数同時に搬送された4人目の患者が、、、
手薄だったんで私と外科ジュニアとみたわけですが、、、
通常はABCが安定してそうなら救急隊の報告をきくわけですが
一見して、、、こりゃやばい。
報告は中断。
すぐにマスクそして挿管、右の音弱い?針刺して→胸腔ドレーン。
まだ血圧低い?おっしゃ両側に胸腔ドレーン骨盤巻いて。
FAST?
ってくらいで外傷外科のアテンディングもきました。

早く手術室連れていけばいいのに。あーだこーだいって時間潰しておまけに引継ぎが悪いと。。。難しいですねチームワーク。

次回は大声でリーダー交代と引継をしましょう。

両側開胸し試験開腹したそうです。現実を直視して冷静に対応することは難しく自分でそれから逃げるのかそうでないのか線引きは難しいですね。

鈍的外傷への救急部で開胸の適応はかなり狭いですが、
(Roberts and Hedges参照してください。)胸部の手術の経験がある外科医ならやってもいいのかもしれません。救急医だけなら穿通性でないのに開胸するのはどうかなと思います。

2009年6月30日 (火)

お勧め1

http://www.mdcalc.com/

多くの方がご存知と思いますが上記のサイト便利です。米国の病院ではインターネットを使っての情報収集はかかせませんよね。
また、標準化のためのclincal decision ruleもこれまた欠かせません。

このサイトは凄いです。

肺塞栓のWells、PERC。
失神のSanFrancisco(追試での疑問の出ているルールですけど。これしかないんで傷害内ですがOESILは救急部で使うために作られたものではない。)
もちろんTIMIとかABCD2とかも。

メジャーなものは大抵カバーしてあり、計算してくれちゃうし楽チンです。

2009年6月 2日 (火)

Awake nasal: 気道管理の色々に関して

での挿管は米国のひとはあんまり得意でなくて難しそうな気道管理のときにスポッといれると驚嘆されます。ただ、こつがあるから米国人には簡単にはできるようにならないだろうなあ。

呼気じゃなくて吸気にあわせて入れるだけなんですけどね。チューブをお湯でやわらかくする。 後は鼻孔と反対側に回転させてみたり、喉頭を後ろに押してみるとかがあると思いますが、一番はやはり呼気じゃなくて吸気にあわせることです。

呼気は音も聞こえるし、息も感じられるしそこでいれたくなりますが、患者の息と自分の息を合わせて吸気に合わせて入れるのが大事と思います。

あんまり呼吸のパターンとかに合わせて良くみて待ってというのができそうな気がしません、彼らには。

日本で救急部でRSIをするということは珍しいと思いますが、こちらでRSIばかりしているといかにRSIが確率の高い挿管であるか実感します。

日本ではAwake oralでの挿管もやりますね。かなり厳しい状態のケースには必要ですが喉頭展開が大事なのではなくチューブに伝わる呼気と吸気を見て聞いて感じながらタイミングを待って挿管することが必要です。
あせってしまっているとこの機微がわからずに力任せに挿管ということになり、自ら気道の腫れや出血を作ってしまうことがあります。落ち着いて患者の息にあわせなければなりません。

Awake oralの経験が少ない医師はGumElasticBougieを使うといいと思います。このときに大事なのはBougieTurnsLeft:BTLという語呂です。挿管チューブとの径の格差があるために回転をする必要があるのですが左回りなのです。これを知らないとブジーが入ったのにチューブが、、、という新たなストレスに直面します。

http://www.youtube.com/watch?v=JvqXil8apEI

私は挿管の時にはSOAPMD、ABCといつも唱えています。
Suction
O2
Airway equipment
Pharmacy=Medication
Monitor=ETCo2
Denture

A=Airway assessment 沈静と挿管のルートや方法を選択
B=BackUpPlan ブジーやビデオ喉頭鏡、ファイバー挿管など
C=CallHelp こうなったらやばいですね
難しい挿管の場合は輪状甲状切開のために消毒をしてキットを開けて準備してから挿管をするように指導されています。

2009年5月30日 (土)

壊死性筋膜炎に思う

ビザの問題も落ち着き、引越しに向けて色々と手続き中です。忘れていましたが、引越しというのはお金がかかるし、労力もかかるしなかなかのストレスですね。

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さて本題。こちらにきて壊死性筋膜炎を数例診ました。

敗血症性ショックになっている免疫の弱いケースが多いですね。壊死性筋膜炎になるには何らかの傷口がある場合が多くそこから感染が深部にとどくのでしょう。

壊死性筋膜炎の診断がしばしば難しいのは、
1.筋膜炎ですから初期には皮膚所見がそんなにドラマチックではない
2.画像(x線、CT、MRI)などは副次的
3.疑ったら手術で生検して診断
4.皮膚所見に比べて罹患部の緊張や非常に強い圧痛が診断の鍵であること
5.初期の診断をしたことがない外科医は救急医の臨床判断を理解できないこと

これらによると思っています。救急医は皮膚所見がそんなでもなくてもものすごい緊張と圧痛がある場合、敗血症性ショックにともなって発赤が早いスピードで進む場合、壊死性筋膜炎を疑い、

壊死性筋膜炎の手術をしたことのある外科医にであうまでコンサルトしまくる。
これが大事なのだろうと思っています。

2009年3月24日 (火)

中毒4 Toxidrome

ローテクのようですが、中毒で大事なのは例によって病歴と身体所見です。量によってどんなものも毒になる、わけですからスクリーニングといううまいてもなくて、地道にやるしかないようです。

病歴で大事なのはMATTERS
   1. Materials or Medications
   2. Amount or concentration
   3. Time taken
   4. Emesis
   5. Reason
   6. Signs and Symptoms

身体所見では
・意識状態
・瞳孔
・皮膚(toxicologist hand shakeという腋を確認するのは有名ですね。)
・匂い
・神経学的所見(クローネスなどはセロトニン症候群で有名ですね。)

中毒による症状toxidromeでは主に

1.Sympathomimetic toxidrome
2.Cholinergic toxidrome
3.Anticholinergic toxidrome
4.Salicylate
5.Serotonin
6.Opiate toxidrome.
7.Sedative/hypnotic toxidrome.
が大事ですね。
皮膚の乾燥で1と3は区別がつきますね。2におけるSludgeBBBも有名ですね。

    * S = Salivation
    * L = Lacrimation
    * U = Urination
    * D = Defecation
    * G = GI symptoms
    * E = Emesis
    * B = Bronchorrhea
    * B = Bronchospasm
    * B = Bradycardia

Serotonin症候群は80時間ルールの下になったLibbyZionで有名ですね。Hunter基準は有名ですね。アスピリン(時期によりますが)とアセトアミノフェンは症状がなくて見逃すことがあるのでよく検査します。

しかし日本では殆どの病院でこれらの検査はできないわけで、安全管理も含めて(身体的に大丈夫であっても:時には精神科に診てもらっても、再度過量摂取したり、今度は自傷したりして再搬送ということがありますから)家族付き添いで入院してもらって(マンパワーの少ない日本の病院で危険の高い過量摂取の患者を付き添いなしで入院させたら何が起きても病院の責任のわけですからこりゃ大変です。)翌日再度診察採血して昼間に精神科受診になりますかね。肝機能に少しでも以上があったら真剣にアセトアミノフェンをとったのかこれはやばいと思うことも大事かもしれません。

液クロマトグラフィーで濃度を測ることは大事だと思うのですが、上記の過程を経て怪しい物質に対して適応がある場合に行うのがいいのかなあと最近は思っています。

2009年3月 7日 (土)

中毒1

2月の前半は毎日車で120キロくらいかけてちょっと都会の病院で中毒のローテーションをしました。私の田舎の病院でも中毒は結構来ますが、やっぱり都会の方が量も種類も多い見たいということで行ってみました。

そんなに驚くような症例があったわけではないですが、毎日症例カンファレンスをして質の高い中毒の講義を聞くことができてとても充実でした。

自分の診療でなんとなくやっていたことに裏づけをしてもらったし、ぼんやりとしていた知識をよりはっきりとしたものにしてもらえたし大分充実でした。

添付の写真は州の中毒情報センターにいったときにあった色々な中毒を起こす物質の匂いを嗅いで答えを当てるという講義。Img_0014

2009年1月13日 (火)

フロリダ 4:穿通性外傷

この前のシフトでは鈍的鋭的合わせて16件/一晩、外傷センターにきました。凄いボリュームです。

やばい銃創などは救急医の出来ることは少なくて外科医の仕事という当たり前の事実ですが、前から思っていて確認したかったことを確認しました。

日本の病院で経験のない外科医と当直して本当に開胸の適応のある(恐らく日本でなら一生に一度くらいでしょう。)症例がきたら開胸しようと思います。
(○イヨーでは年に一度献体で開胸の練習をします。)

それ以外は鋭的外傷は管ものをささっといれるのと外科医の先生の手術室と輸血の判断を促すくらいしかできなそうですね。

当たり前のことですが診てみて初めていえることでした。

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